アフリカからの旅【適者生存】

 現在、アフリカと日本を結ぶ直行便に乗るとエチオピアからおよそ15時間程度で日本に到着することができます。

航空機の発達により世界のどこでも便利に移動できる時代になりました。

 人類の発祥の地はアフリカと言われています。遠い昔アフリカで生活をしていた人類が世界各地に散らばり、4~5万年前に私たちの住む東アジアにやってきたとされています。

 人類の発祥時期については、これまで20万年前くらいとされていましたが、30万年前にすでにアフリカに現生人類のホモ・サピエンスがいたということを示す化石が見つかったそうです。そうすると日本にやってくるのにおよそ25万年ほどかかっていることになりますね。もちろん旅行とは比較もできませんが、途方もない年月です。


 今とは違いますから、新しい土地へ移動することは常に大変な困難を伴ったでしょう。そういった困難を乗り越えて私たちの先祖は長い年月を経て日本にまでやってきたのです。

 ある人たちはヒマラヤ山脈を越えたかもしれません。途中で死んでしまった人々ももちろんいたでしょう。

病気だけでなく、獰猛な虎や象もいたでしょう。原始時代の人々が身を守ることは実に大変なことだったに違いありません。

 またある人たちは、食物のない荒れ地や山の中をさまよったかもしれません。

 魚を獲ろうとしても荒波にさえぎられて、思うようにいかないこともあったことでしょう。今のように魚屋に行けば魚を売っているというわけにはいかず、暴風が続くだけですぐ飢えてしまったことでしょう。

そうやって大自然の脅威にさらされながらも、何とか食べ物や安全に眠る場所を確保して、彼らは遥かな日本まで移動して来たと思われます。一か所に定住して米を作って生活をする時代よりずっと昔の時代です。

 私たちはみんな、このような厳しい環境を乗り越えて日本にやって来たタフな人々の子孫なのです。ヒマラヤ山脈の谷に転落せず、虎の餌食にもならず、餓死することもなく、25万年かけて日本までやってくることができた人々の血を引いているのですから…。

 そう思うと何か自信を持てますね。


 現代は、何かというと暗い未来の話ばかりです。マスメディアの話を聞いていると、人類はどうしても滅亡しないといけないような気にさえなります。

 でも、人類がこんなにタフに新しい天地を開拓して生きてきた歴史を振り返れば、私たちがさまざまな環境の変化に対して、適応力という武器を使って、それをはねのけていける強さを持っていることに気がつきます。

 進化論の概念で「適者生存」という考え方があります。「強い者が生き残るのではなく環境に適応できる者こそが生き残る」という考え方ですが、人間がこの地球でこんなに繁栄できたのも、環境に柔軟に適応できる能力を持っていたからです。


 脅威は時代とともに変わります。

 原始時代の脅威は大自然そのものでした。

 今は、私たちの創り上げた文明の強大な力自体が、逆に脅威になる危険を持ち始めています。

しかし、人類には柔軟な適応力と叡智があります。

原始時代とは違う新しい脅威ですが、人類はこれを打ち破って明るい未来を切り拓いていけるものと私は信じています。

 私たちはタフだ!



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