1日10分でもそれを続ければ、大きな結果になるといいますが…
よく1日10分だけでも1年間続けたら相当な結果を出せると言われます。
確かに時間で言えば、1週間で70分、30日で300分(5時間)、1年で60時間程度を勉強に使えることになり、集中した時間であれば相当な結果を残せそうです。
けれども実際にこれをやろうとして失敗をする人は後を絶ちません。
なぜでしょうか?
失敗の例として一番多いのは、やはり長続きしないということです。そしてその原因になるのは、「たった10分で何ができる」という、自分のやっていることへの疑いです。
こんな細切れの時間でできることは知れているし、調子が出たら終了となってしまうので意味がないように感じてしまうのかもしれません。
計画が間違っていることが多い
10分と言わず短い時間を毎日積み重ねていく学習法は、うまく計画すれば本当に大きな成果を得られることがあります。
たとえば単語が苦手な生徒が、それまでに中1から習った単語を毎朝少しずつ覚えていく学習を続けて成功するとか、計算が苦手な生徒が、方程式の問題を毎日決まった数だけ解いて得意になるといういような利用法は良い例だと思います。
逆に、考えることを中心とした学習を短時間でやるようにすると、時間切れになり、翌日また続きからやることになって思考経済上もロスが生じてしまいます。このような例はやるべき内容の選択ミスだと言えます。
また、集中してやらない場合の10分は、本当にただ準備して終わりということにもなりかねません。
そういう意味で、短時間の学習のプランというものは計画が難しいものだと言っていいでしょう。
成果が上がる継続のための工夫
具体的には、自分の中にルールを作ることが重要です。
短時間であってもやるべきノルマは必ず行うとか、集中していない時間はやった時間に計上しないなど、成果を上げ易くなるきまりを決めておくのです。そして必ずそれを書いて貼るなどしておくことも重要です。
次に重要なのはやるべき内容の選別です。長く続けて効果が出るものということに加えて、上記のように短時間でやるのに適したものを選びます。
さらにこのような学習を続けていくためには、もう一つ注意することがあります。
それは、完全主義に陥らないということです。日記でも何でも長く続けていくタイプの物事で長続きしない人の特徴は、少しできない日が続くと「もうやっても意味がない」と感じてしまうところにあるように思います。
これに対して長続きする人は、良くも悪くも深刻に考えない傾向があるように思います。思いついたときに再開するのでもいいのです。毎日必ずと思ったりするのは自分でハードルを上げているようなものです。
短時間継続型学習法の真のメリットとは?
こういう短時間の学習を継続するやり方は、冒頭にも書いたようにまとめると大きな時間になるという利点があるのですが、実はそれよりももっと大きなメリットがあります。
それは、集中力がつくということです。
時間にリミットを設けて学習することで、その時間にやるべきことに集中せざるを得なくなります。また時間が短いため、本人の抵抗感もありません。そのため純粋に集中力をアップさせることができるのです。
学習時間が短いのに成績が良いという生徒が昔から一定数います。
これとは少し形は違うかもしれませんが、短い時間で本当に必要なことをやってしまうという習慣が早くからあるため、集中力がつき良い結果を生んでいるのだと思います。
もちろん、今日書いたことは1日10分だけ勉強をすべきという意味ではありません。10分では短すぎますね。
これは、毎日10分間継続してやるテーマを決め、それを習慣づけて設定するという計画の立て方が、長期的な成果+集中力育成にかなり役立つという話です。
「今日はちょっと部活で疲れすぎたな」という日も、他の学習はともかくこの短時間学習だけはやるというようなプランニングをすれば、自分自身でも学習をやれなかったというマイナス意識を避けられるため、いろんな場面でメリットのある方法だと思います。
今後も皆様のお役にたつ情報をアップしていきます。