変化するための柔軟性とは?【他人を「変える」のは無理でも「変わる」手伝いはできる】

他人を変えることは不可能

「自分を変えられない」と嘆いている方は多いと思いますが、可能性ということで言えばそれは間違っています。

自分を変える意思があれば、必ず自分は変えられます。長く続くかどうかは別として…。

 しかし「他人を変える」ことは、できそうに見えて実は無理です。というかこの世界で自分が変えられるものは自分以外にないのかもしれません。

 生徒の指導をしていると、このことはよくわかります。

 学習状況が良くない生徒には

「ただ書いていても覚えられないからやり方を変えなさい」

「頭に入れるための工夫はこうやりなさい」と日々学習方法改善のアドバイスをします。

 生徒はその時は「なるほど」と言って納得しますが、それを実行に移すことができない生徒もいます。

ひどいときはさっき注意してやめたばかりの方法を、30分後には再開してしまっていたりします。

 かといって、何もこれは生徒が反抗してやっていることではありません。

生徒自身に真にやり方を「変える」という気がないだけです。

 そういう場合は、なぜ変えなくてはいけないのかを懇切丁寧に繰り返し話していくしかありません。

 そして多くの場合、生徒が本当に成績が低迷して困って「先生どうしよう」と言って来たときに初めてやり方を変えてくれるということが多いのです。

 生徒が本当に困ったときに「前にも何回も言ったよ」と言うと、生徒は「そんなことありましたか?」と記憶すらしていないこともよくあります。

 結局、自分自身が「変わる」という気持ちにならない限り、人は絶対に変わりません。

変わろうと思えば今この瞬間変われる

 逆に自分自身が「変わる」と決意すれば、その瞬間から変わることができます。

 成績が連続して急上昇する生徒というのが時々現れますが、そういう生徒は自分の中で「変わる」という意思をはっきりと持っていることが多いように思います。

 なぜそれがわかるかというと、そういう生徒は概して、私たち教師の話をきちんとしっかり「聞く」からです。

 ここで「聞く」というのは物理的に耳を傾けるという意味の聞くではなく、理解しようとしてよく聞くこと、傾聴といってもいいかもしれません。

 自分自身がどうしたらいいのかを模索しているとき、人は他人のアドバイスに耳を傾けます。その状態になり、アドバイスをうまく活用できれば良い方向へ「変わる」ことができるのではないでしょうか。

 だからしっかり「聞く」という姿勢があるということ自体が、すでに「変わる」ということの始まりになっているのでしょう。

 逆に、話を聞いても右から左に流してしまう生徒は、真にどうしたらいいか困っていないのかもしれません。何か漠然と「成績が上がるといいなあ」と思っているだけなのかもしれません。

指導は生徒が変わる手伝いをすること

 生徒を一方的には「変える」ことができない私たちができることは、生徒が「変わる」ことの手伝いをすることです。

 だから本当は、指導でとても重要なことは、本人が「変わる」という気持ちにさせるということです。

自分がやる気になって動かない限り、変化が起こることはありません。

 ただ明らかに一定数、自分を変えていくことが得意なタイプの人が存在します。

それは「柔軟性」のある人です。

 人の話をしっかり聞く人は、柔軟性がある人が多いようにも思います。

 何かを変えていきたいときには考え方の「柔軟性」はとても重要です。

 だから、今後お子さんの学習状況を変えていきたい場合には、普段から何事も1つに決めないで「こんな考えもあるね」「こんな考えもいいね」というような話をするとよいと思います。

 いろんな可能性があるということを知っていると、困ったときに「どんな手があるかな?」と、まず人の話を聞こうとするはずです。

 逆に、固定観念が大きいと「こうしないと」と思い込んでいるので、なかなか人のアドバイスを受け入れることができなくなります。

 まずはこの柔軟性を身についていくのが、遠回りのようで近道のように思います。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。

“変化するための柔軟性とは?【他人を「変える」のは無理でも「変わる」手伝いはできる】” への2件の返信

  1. あらがとうございました。常日頃から、生徒が困っている、悩んでいることから出る些細なサインをも見過ごさない様にしたいと思います。あらがとうございました。

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