範囲の広いテストは直前の見直しも重要
年が明け、いよいよ学校の授業もスタートになります。
中学生や高校生は、この時期学校で実力テストや課題テストが行われることが多いと思います。
定期テストと異なり、こういうテストは範囲が広いのが特徴的です。
通常どちらかというと入試に近い形の全範囲出題型になります。
定期テストが得意でも、実力テストは苦手という生徒もいます。
「範囲が広すぎて…」ということで、なかなか上手く準備ができないようです。
「普段の学習をしっかりやっておけばできるはず」といった理想を言う人もいますが、「それが上手にできるくらいなら、最初から悩まない」と反論したい人の方が多いでしょう。
今回はこういう広範囲のテストで威力を発揮する「直前見直し教材」について準備方法をお伝えします。
テスト5分前は何をしている?
テスト直前の時間、たとえば5分前に受験者は一体何をしているでしょうか。
テストに出そうなところを、自分の持っている教材で見直しをしていることと思います。
このことは小中高生はもちろん、大人の国家試験受験などにおいても皆共通だと思います。
私は試験というものについては、本当にたくさん受験してきた人間ですので、これはよくわかります。誰もがわずかの時間に、覚えてきたことを忘れないように、「もう一度、あと一回」と必死で確認をしています。
結果が近くに待ち構えているので、少しでもいい点を取るための行動を本気で行うからです。
おそらくこの時間の集中力というものは、普段の学習時の集中力をはるかに上回るものではないかと思います。
ということは、この時間をもっと大切にすればテストの結果も変わってくる可能性が高いということが言えるのではないでしょうか。何しろかなり集中できる瞬間なのは間違いないのですから。
私は、この時間に良い「直前見直し教材」を用いて、広い範囲を短時間で見直せるようにするのが大変効果的だと思います。
何を直前見直し教材にするか。3つの方法
では何を使うのが良いでしょうか。
3通りのやり方があります。
まず1つ目は既存の教材を使う方法です。
教科書や副教材や市販本などがこれにあたります。
この方法を使う場合には1つ気をつけたいことがあります。
それは「短時間で広範囲を見渡せるもの」ということが必須の条件であることです。
あと5分というときに歴史の教科書を読み始めたとして、斜め読みが上手にできれば別ですが、鎌倉時代くらいまで読んだところで時間になってしまったら、「シベリア出兵」が出たときには、「ああ後ろから読めばよかった」なんてことになりますね。
したがって暗記事項がコンパクトにまとまっている本が適しています。
市販されている本や塾教材にはなかなか良い本があります。
そういった教材を1つ準備しておくのもよいと思います。
自分で作る
2つ目は、自分で教材を作っておく方法です。
あらかじめ普段の勉強の際に1つのノートに情報を集約しておいて、テスト前に見直します。
ただこの方法を用いる場合、すべてをまとめた完全な教材を作るのはやめた方がいいです。
作るときにかなりの勉強にはなりますが、大抵分量ばかり多くなって、「まとめノート」ではなく「全部ノート」になってしまう危険が大きいからです。
私のおすすめは「間違いノート」です。
日ごろ間違ったことをノートに科目別に順に単元などに分けて書いておきます。
それをテスト直前に見直すのです。
できるところは見直す必要はないので、できないところだけ直前に見直せます。このやり方はかなり効果的です。
最も良いと思われるミックス式
3つ目は既存のものに自分が書き込みをしたものを使うという方法です。
いわばミックス式ですが、3つの中ではこれがおそらく一番効果が期待できる方法であると思います。
国家試験の受験生には、結構このやり方をしている人がいます。
何か既存の教材を選び、そこに自分が書き込みをします。そして自分の切り札のような見直し教材を作ってしまうのです。
書き込みについてもやり方はいろいろあります。
①本に書いていない問題を解いていて気づいたことや、知らなかった情報などを書き込んでいってすべてのことが見てわかる万能本にする方法
②上記のように自分が間違えたことを書き込んで補足していく、あるいは間違えた所のみを強調するようにマーカーを引いたり、間違えた回数を「正」の文字で書きこんでおいたりする「間違い記録」方法
③国家試験など過去問題が重要になる試験で、過去問題で出題されている部分に印を順に打っておくといった方法
④(少し乱暴ですが)読み込んでできるようになったところはすべて×印を打ったり、黒いマーカーで消していく方法(できない所が読める形で残ります)
等々いろんな方法が可能です。
自分に合った方法を模索
直前見直し教材の準備は結構重要だと思います。
テスト5分前に今までしっかり見ていなかった場所に気づいて、初めてそこを読んだらそれが出題されてラッキーだったというような話や、自分の勘違いに気づいて慌ててよく本を読み直したら正しい内容がわかってテストでは正解したなんて話を耳にしたことがあるかもしれません。
テストでは、その現場で正しい答えをアウトプットできるということが大切です。
そうであるならば、その出力の方法をあらかじめ考えて対策をしておくというのも重要なことなのです。毎回繰り返しになりますが、テスト対策はインプットだけではありません。アウトプットも重要です。
今回は例をいくつかご紹介しましたが、考えてみるといろいろな工夫ができると思います。参考にしていただき自分なりの直前見直しのプランを考えて見てもらえればと思います。
今後も皆さんのお役にたつ情報をアップしていきます。