【高校化学のコツ】生徒を悩ませる謎の分数の正体とは?

謎の分数

 高校化学で解説書を見ながら学習をしている多くの生徒が「この式の意味がわかりません」という質問をしてくるポイントがあります。

 それは分数の式なんです。

 イメージをつかみやすいように単純化して分かりやすい式で説明します。

 解説書には、

 求める量=(200×3)/60 

 というような形で式が書いてありますが、これだけでは一目見て何を言っているかが分かりません。

 それであれこれ時間をかけて生徒は問題文の意味を一生懸命取ろうとしますが、結局混乱してしまいます。

化学の問題は単純な比で解決できるものが多い

 以前モル計算のコツについて記事を書いた際にもお伝えしましたが、https://wizzseiun.com/2019/10/16/mol/

 実は化学の問題は、その多くが単純な比で解決できます。

ところが解説書には普通比では説明が書かれていません。

 おそらく数量を求める式にして書いた方が迂遠でないため、このような分数での記載がされているのだと思いますが、それが生徒を苦しめる原因になっているようです。

 高校生でもかなり多くの生徒は比を分数の式に変換することが得意ではありません。

しかし、正面からこの点について指導を受ける機会がないように感じます。

 中学校の数学や理科でマスターする考え方であるため、高校で指導することはないという事なのかも知れませんが、ここが乗り越えられず化学が嫌いになってしまった生徒は結構いる気がします。

難易度は高くないが、意味がつかみにくいため苦手になる生徒が多い

 では先ほどの分数式は何を言っていたのでしょうか?

 求める量=(200×3)/60 

これは単に

200:求める量=60:3 の比で、求める量を計算しなさい。

という問いに対する計算式に過ぎません。

この比を変形すると、

求める量×60=200×3

求める量=(200×3)/60 となります。

 おそらく比が書いてあってそこからスタートすれば分数の式の意味は多くの生徒にとって理解が可能なものでしょう。

 紙面の都合もあるのでしょうが、もう少しかみ砕いて比について記載する解説書があっても良いように思います。

 難易度は高くないのですが、このような分数での記載は意味が取りにくいため、とても難しく感じてしまうものなのです。

普段から比を分数にして考える習慣をつけることが大切

 かといって解説書が急に易しい解説になるわけでもありませんから、化学を得意にしたい生徒は、学習をする際にこの点について気をつけていくべきです。

 たとえば、5:3=X:7という比を見たら、

Xは7に3分の5をかければいい

ということをすぐに頭に浮かべられるようにしましょう。

まずはそこがスタートです。

(一応説明をしますと)

3X=7×5

X=(7×5)/3

X=7×(5/3)ということになります。

ただイメージとして、

「Xは7より大きいので、3分の5をかけた相手がXになる」という大枠の考え方ができるようになると、

後々こういうタイプの計算には強くなります。

一度丁寧に検討して見てください。

きっと役に立ちます。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。

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