差があるときに人が思うこと
何か数値で評価がされることがあるときに、人は「なぜ差がつくのだろう」と考えます。
スポーツや芸術のように最初から持っている能力や体格あるいはセンスが影響するものは別として、
同じような条件下であるのに差がついてしまった場合、「どこがあいつと違うのか」と考えてしまうのが普通でしょう。
一番分かりやすいのが勉強ですので、勉強を例にして説明します。
なぜ彼はいつも満点なのか?
高校に入学して教科の学習が始まったある日、あなたは英語の授業で、
「次回の授業からこの教材の構文を20ずつテストするので覚えてくること」と言われ
張り切って勉強してテストの準備をします。
しかし問題が易しくなくて、毎回15問位しか正解が出せません。
ところが、隣の席のA君は毎回20問正解です。
それを見て、さああなたは何を思いますか?
(ここでは、2人は同じ高校に同じくらいの順位で入学した生徒同士だったとします)
考えられることはたくさんありますが…
まず一番荒っぽい答えは
A君は頭がいいから
とか
自分は英語が苦手だから
というものでしょう。
でも同じくらいの力で高校に入ったのですから、これは言い訳ですね。
けれどこういう事で現実をよく分析しようとしないで済ませてしまうことは、実は私たちにはよくあることかもしれません。
問題なのは、端から違いが生ずるのは当然としてしまっていることです。
差が出るのにはもっとはっきりとした理由があるはずです。
A君は自宅での勉強時間が長いのではないか。
これもありそうな発想です。
しかしA君は自分よりむしろ長時間練習のある運動部に所属しています。
だからこれも外れています。
大切なことを言い忘れていました。
実は今回のこの話は私が過去に経験した実話を基に書いています。
その時順に私の頭に浮かんだことがこれなのです。
そして次に考えたのは、
何かたくさん覚えるための秘密のやり方を知っているのかもしれない。
それでA君に思い切って聞いて見ました。
しかし覚え方のコツはどれも私が知っているものばかりでした。
やり方の問題でもなかったのです。
では答えは何だったのかと言いますと、
なるべく授業と休み時間の間に覚えてしまうようにして、
テストの日には、部活の朝練と授業の合間に部室で1回、頭に入っているかどうかを確認する。
というものでした。
聞いてみれば大したことではありません。
時間を上手く使ってコマ切れ時間を活用していたということです。
差がつく理由は本当は大きなことではないかもしれません。
差がある時には、どうしても何か大きな理由があるかと思いがちですが、
自分の経験を振り返って見ても、
差がついた理由は実はほんのちょっとしたことであることが多かった気がします。
これは逆に言うと、
「自分が小さいことと思って実行しないことで、実は差をつけられている」
ということではないでしょうか。
だから物事が思ったようにうまくいかないというときには、
ちょっとしたことで変化を起こすことができないかを、まず考えてみるべきです。
大きな岩で動かないと思っていたものが、
実は簡単に動くものであるのかもしれません。
わずかな違いでまだ動かせないだけならば、一工夫できっと動き始めます。
今後も皆さんのお役にたつ情報をアップしていきます。