面接試験というもの
受験において面接試験が実施されることがあります。
推薦の場合はほどんど行われますが、一般入試の場合も公立高校受験などでは面接が行われることが多いです。
そして面接試験にもいろいろありますが、試験と言っても筆記試験とはもちろん異なります。
そのため注意すべきポイントがあります。
今回は面接試験というものの特質から、受験生が気をつけなくてはいけない点を書きたいと思います。
面接試験というと多くの人が漠然と、
服装や礼儀作法・敬語の使い方、正しい受け答えなど
形式面にまず注目してしまいます。
もちろんそういった点に準備を割くことも必要ですが、それだけではありません。
面接が人を相手とする試験であることから、どうしてもやってはいけないことがあります。
このことに注意をしないと、形式面が完璧であってもポイントを落とす危険があります。
会話であるということ
面接試験の質疑は普通一問一答の形式で進んでいきますが、
そのためか多くの受験者は質問を受けた際、
自分の全てを一度に出し切ろうとします。
それで、しゃべっているうちに自分で何を言っているかわからなくなったり、
聞かれていないことまで話してしまったりすることもあり、
逆に一度に完璧に言わなくてはいけないと意識しすぎて、言葉が出ないということがあります。
でも、これらは方針として間違っています。
考えても見てください。
私たちが会話をするときに、
一度に全部答えを言いますか?
何回かやり取りして話すと言うのが普通ですね。
面接は試験なので、一度に答えを言わないとということは誤りではありませんが、
それを意識しすぎて失敗する例が実に多いと思います。
聞き直されて答えてもそれは正解
たとえば急に準備していない質問を受けたとします。
たとえば…
「あなたが高校生になったときに勉強や部活動以外に力を入れたいことについて教えてください」という問いだったとします。
予測していなかったため、
「あまり考えていませんでした。そうですね…」
と言って少し黙ってしまっていたら、
「何かあるでしょう」
と言われて、
「友達が欲しいです」
「いいですね」
「それで、高校生生活を充実したものにしていきたいです」
「うんうん」
「そういう事にも力を入れたいです」
と答えたとします。
この場合、最初から完璧に問いに答えているわけではありませんが、最初から答えた場合と全く評価は変わりません。
面接は会話で行われるため、一度に完璧な解答をすることは求められていないのです。
ここを勘違いしている人が多いのですが、
この点を誤解すると、得てして完全な答えを自分が言える段階になるまで沈黙をしてしまうということが起こります。
これは新しい環境で友達を作ったり、発言をする際の場面と似ています。
早く友達を作ることができる人は、いいか悪いかは別として、まず何かとりあえずしゃべって見たりして、きっかけをつかむのが上手です。
慎重に「こんなこと言ったらどう反応するかな」と考えてしまうと、なかなかきっかけがつかめません。
面接も同じで、何を言ったらいいか熟考していると、「ああ、いいです」「次の質問は…」となってしまいます。
まず何でもいいので話をすることが、試験の性質上重要です。
間違ったことを言うのを怖がる人も多いのですが、面接試験は間違ったことを言ってしまっても、その場ですぐ訂正ができます。
試験官も「それは本当ですか?」といった感じに助け舟を出してくれることも多いです。
だからなおさら、一回ですべてを決めるというような意識を持つべきではありません。
一番やってはいけないこと
面接試験ではどんな受験の場合も、口頭で質問に対して回答をしたかどうか、あるいはその回答の正しさがチェックされます。
だとすると、得点をつけてもらえないのはどういう場合でしょう?
当たり前のことになりますが、
それは、「黙っている」という場合です。
いかに試験官が受験者に得点をつけたくても、
「黙っている」場合には絶対に得点をつけられません。
だから、面接試験で一番避けたいのは沈黙です。
何か問われて、何も言わずに次の問いに移られてしまう、そんなことはないようにしたいです。
このことは上記で書いた、完全なことを一回で言おうとするということの弊害とも重なってくる話です。
一度に完璧に言おうとする →
なかなか口火を切れない →
沈黙してしまう →
評価が下がる
という悪循環が一番まずいのです。
だから逆に、
間違ったことを言ってしまってもいいという覚悟でまず話す →
修正をする →
会話が成立 →
結果OK
というイメージが正しい面接試験の回答法ではないかと思います。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。