【学校休校中の学習】歴史の教科書を「読書」する

ゆっくり本を読む時間

 学校休校中で課題はたくさん出ているものの、時間もたっぷりあるこの時期に何をやれば良いかということを考えている方が多いかと思います。

 こんなときは本をゆっくり読むというのが良いと思います。

普段学校・部活・課題と忙しくなかなかまとまった時間がないため

本を読む習慣がない生徒は実は多いのです。

 そう思うと今の学校教育は生徒を縛る物事が多すぎるのかもしれません。特に部活については地域によってはほぼ強制になっていて、先生の考え方や対外的な強さなどにより驚くほど時間を取られてしまう場合があります。

 また課題についても、生徒たちのための宿題と言うよりも「出さないと勉強をしないだろう」という考えのみで、ただ作業をさせるような内容のものも多く、これも生徒の時間を奪っているように思います。

 そんな中普段生徒は、本をゆっくり読む時間を取れないことが多く、私の実感では小学校の時に本を読む習慣があった生徒も、中学では本をほとんど読まないという場合が多いように感じます。

 学校の先生は「本をたくさん読みなさい」と指導をしたり、読書週間だからと言っていろいろなアプローチをかけたりしますが、

 まずその前に、「生徒に時間を返す」ということをしたほうが良いのではないかと思います。

向学心を膨らませる時間の余裕

 私は中学高校と運動部活に入っていました。中学は部活は強制でした。

 これは地域的な傾向があるのだと思いますが、私の地方では文化部は園芸部やブラスバンド部など限られた種類のものしかなく、それに興味がない場合は運動部活に入るのが当然というような暗黙の空気があったように思います。

 当時は当たり前と思っていましたが、その後上京して東京の学生は田舎の学生と違い、部活への加入はかなり自由な学校が多いという話を聞き、うらやましいと思ったのを覚えています。

 私は中学高校時にそれでも他の人よりかなり本を読んだと思いますが、いつも「本をゆっくり読む時間が欲しい」ということは感じていました。

 大学では体育会系に入るのはやめロック系のサークルに入って、時間の余裕もできて本もたっぷり読める楽しい学生生活を送ったのですが

もし中学高校のときに大学生活くらいに自分の時間があったならば、もっといろいろなことができたのではないかなと思います。

 学校の先生も保護者の方も「子どもは暇にすると遊んでしまう」という心配をして、とにかく暇な時間を作らないように考える方が多い気がしますが

 子どもであっても将来のことをゆっくり考えたり、それへ向けて向学心を持ったりするようになるタイミングは、時間的な余裕があるときに到来します。

時間の余裕は実は学習には重要な要素なのです。

忙し過ぎる中でも大きな抱負を持てるのは大人だけであって、子どもは忙しくなるとなかなか目の前のこと以外はできなくなると思います。

 少しそのあたりのことも考えてあげるのが、実は未来に向けては重要な事だと思います。

 過去にも繰り返してお伝えしていますが、勉強を進めていく推進力は「わかる喜び」や知的好奇心です。

いくら勉強時間を多くとって猛烈に勉強をしても、この推進力の源を失ってしまえば学習生活はうまくいかなくなります。

 短期間で見れば「本を読む暇などない」という考えで無駄に感じてしまう人も多いのですが

長期的な学習成果を考える場合には、そういう時間は決して無駄なものではありません。

歴史の教科書を「読書」する

 時間ができたこの時期、ネットで本を検索して興味を持てそうな本を読むと言うのも良いと思います。

ネットで情報を得るということも読書に似た面もあるので、知的好奇心を沸かせるようなサイトを訪れるというのも良いかも知れません。

 読書の方法はいろいろありますね。

 「でも、それより学校休校が終わった後の学習が心配」という方はこんな方法もあります。

たとえば

歴史の教科書を「勉強する」という意識を捨ててゆっくり読むのです。

歴史の教科書では用語が太字になっていたり細かい資料が載っていたりするため、それを読むときは「さあ覚えるぞ」という姿勢で普段はそれを読みます。

 でも、そういう見方ではなく1つの読み物として見た時、実はこんなに面白い本はありません。

本屋さんに行って見てもらうとわかりますが、すべての時代の歴史を1冊の本にまとめたような出版物は意外にありません。

もしあったとしてもそれは相当なボリュームになっています。全4巻とかになるのが普通です。

そう思うと、世界の歴史が(中学の場合は主に日本史ですが)1冊の本に集約されている本ということで歴史の教科書はとても優れたものだと言うことができます。

 私は受験直前期の生徒にこの読書法を勧めることがあるのですが、

読書するというスタンスで気楽に歴史の本を読むと、

自分が歴史の流れを良くとらえないまま暗記学習に走っていたことに気づくことがあります。

実は流れの中で歴史をとらえなおすと、知識が有機的につながるため理解度は一気に深まるのです。

そして何より「暗記しようとしなくても覚えてしまう」ということになるのは、

意外にも興味を持って読書をしたときだということに気づくと思います。

 そういう意味でも、この歴史教科書の「読書」は結構お勧めです。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。

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