昔も今も夏休みの宿題は生徒たちを悩ませる存在です。
大人になると、「冷えたクーラーの中勉強ができて何を甘えているのか」と思ったりしますが、当の本人は与えられたノルマをこなすのが大変で楽しくはありません。
楽しいイベントのことを考えてワクワクしていたほうがマシです。

宿題の内容は相変わらずです。小学生なら夏休みの日誌だったり、中学生なら5教科を復習する「夏の〇〇」というようなワークブックだったりします。高校生だと最近は、教材のここからここまでというような指定があって、それを順にやっていくような形が多いですね。
宿題をやっている生徒の姿を見て、つい聞きたくなってしまうことがあります。
「その勉強楽しいか?」
私の感想で言うと、楽しそうに解いている生徒はとても少ないです。
「それは当たり前でしょう。宿題なんだから」と言う声が聞こえてきそうです。
そうでしょうか。宿題の出し方が生徒の好奇心ややる気を奪っている場合はないでしょうか。
例えば延々と大量の数学の計算問題のプリントをやっている生徒がいます。この生徒は計算が苦手でやり方をほぼ理解していません。もちろん私たちが一つ一つアドバイスして解いていきます。
ところが、大量の問題をやるものの解答が配布されていなかったりします。「解答はもらってないの?」と聞くと、「出校日にもらえる」などと答えることがたまにあります。
分からないままの状態で、大量に問題をやり、その答えを確認できない、そんな状態がずっと続くなんて…。それじゃあ勉強も嫌いになるよ。
宿題の出し方ひとつでその生徒の学習人生が変わってしまうこともありますよ。先生。