【偽りの記憶】不思議な「正反対の記憶」

正反対のことを記憶している

 前回ミスを繰り返すメカニズムについてお伝えしましたが、https://wizzseiun.com/2020/06/25/mistake/

今回も記憶の不思議さについて書いてみたいと思います。

 一生懸命暗記をして、さてテストになったら

どちらが正解だったかを悩むという瞬間は

きっと誰にでもあると思います。

たとえば

歴史で、江戸時代の重要な文化として

「元禄文化」と「化政文化」というのがあります。

「元禄文化」は、上方(京都大阪)を中心とした町人たちの文化です。

「化政文化」は、江戸を中心とした町人たちの文化です。

そこで

「これは紛らわしいから絶対に間違えないようにしよう」と思います。

自分では「元禄」→上方 「化政」→江戸と覚えたつもりで

勇んでテストを受けますが

 テストの会場で「あれ?違っていたかな」と思ったが最後、どちらが正しいか不安になってしまいます。

そしてよくあるのが、自分がしっかり覚えていたのと正反対の解答をするというパターンです。

テストが終わって答案を出した途端に

落ち着きを取り戻して

「正しいのはこっちだ」と気づくのです。

手がかりのない航海

太平洋上で船を浮かべていますが、西と東もわからないとします。

何も手がかりがありません。

「さあ西へ進みなさい」と言われても

どちらへ行けばいいやらわかるはずもないですね。

 ところが、西風が吹いているとわかっているとすれば

それだけで東へ進むことができます。

 紛らわしい学習内容を取り違えてしまう場合もこれに似ています。

正しい方向を知るための手がかりがないのです。

手がかりを作る

 海上で風が吹くのは自然に任せなくてはなりません。

でも学習の場合であれば

事前に手がかりを作っておくことができます。

テストの前に西風を自分で吹かせておけるのです。

では、なぜこれをしないのかということになります。

 具体的には

正しく思い出すための方法を考えておけばいいのです。

「元禄」→上方 「化政」→江戸 と思い出せるように

何でもいいので情報を引き出すための方法を作っておきます。

 一番いいのは

元禄の文化と上方をイメージでつなげておくというやり方です。

たとえば元禄文化の代表的な人物である近松門左衛門が

京都の風流な自宅で、人形浄瑠璃の脚本を書いている姿をイメージすれば

おそらく忘れることはなかなかありません。

ドラマの1シーンのように映像があればなお良いのですが・・・。

 そして1つだけ覚えておけば反対の化政文化については

別にイメージングしなくても間違うことはないでしょう。

 そういう手の込んだイメージングでなくても、言葉で印象付けるやり方もあります。

いわゆる語呂で覚える方法です。

「元禄人は素敵な髪型(上方)」と言う風に

自分が覚えやすい言葉を考える事です。

こういうのを考えるのは結構楽しいことです。

 二つのやり方に共通することは

「印象付ける」と言う点です。

太平洋の例で言えば西風になります。

このきっかけとなるイメージや語呂を通じて

必ず一つの正しい解答へたどり着くことができるでしょう。

 ぜひチャレンジしてみてください。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。

“【偽りの記憶】不思議な「正反対の記憶」” への2件の返信

  1. ありがとうございました。語呂合わせを使うか、イメージ像を使うか、その都度どれが自然かで決めて、使ってみたいと思います。

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