【情報リテラシー】「歴史」を書いたのが誰かを考えれば、情報が正しく見え始める。

歴史の学習の本当の意味

 私たちは学校で歴史を勉強しますが

実際には、歴史の知識を暗記する作業をしているような学習がほとんどです。

そして教科書に書いてあることを

「石田三成が徳川家康と関ケ原で戦い」

「治安維持法が出来て、普通選挙法が・・・」

というように覚えていきます。

その中で、その歴史の事実が真実かどうかなどは知る由もなく、またほとんどの人にとってそれは問題にもなりません。

 しかし歴史と言うのは、常に「勝者が記録した人の観点からの情報」であるに過ぎません。

このことを大人になって気づく人もいますが

大半の人は気づかずに過ごしてしまいます。

 それでも特に弊害がないこともあるかも知れませんが

多くの場合時の為政者や実際に権力を有している人たちによって、歴史教育の結果による誘導が行われがちです。

 そしてさらに困難なことは

「真実は何か」を知る術がどこにもない事です。

例えば戦争があって

A国とB国が戦いA国が勝利した場合、

占領されれば、敗戦国Bの教科書は「Bはこんな侵略行動を考えていたためにA国が制裁をした」というような内容になるに決まっています。

これは善悪の問題ではなく

政治学的に当然の原理です。

 だから、教科書に書いてある歴史を政治的な目で見ること自体

そもそも無駄な事と考えた方がいいのかも知れません。

 そしてテストに出る歴史や受験の歴史の学習では、そういった深い思考は不要です。

残念ながら学校で学ぶ「点を取る歴史の学習」と「本当の歴史の学習」は別物であり、

現在の学校の体制の下では

自分のために割り切って切り離して考える方が合理的だと思います。

石田三成は江戸時代は悪者だった。

 関ヶ原の戦いで石田三成は

豊臣秀吉の恩に報いようとして、徳川家康の天下乗っ取りに独り対抗しようとします。

彼は正義感が強い反面、他の人への根回しや配慮が甘く

敵を作りやすい人物でした。

 賢い家康は、その点を利用して光秀と同じ秀吉の家臣たちの中に争いを起こして分断を諮ります。

その結果見事に策が当たり

軍事的には十分勝てる筈の戦いで三成は敗北してしまい

それが原因でその後豊臣家も滅亡します。

 見ようによっては権謀術数に長けていた家康にしてやられただけの話なのですが

家康本人はともかく、家臣団やその後の将軍家は

徹底して三成を悪役として扱います。

 旧主である豊臣秀吉については、その人柄やカリスマ性から元々日本中の庶民にファンがいたため

しばらくすると悪役という位置づけではなくなりましたが

三成については、ずっと極悪人と思っていた人が江戸時代は多かったのではないかと思います。

 どうでしょうか?こういう例がほかにもあることに気が付きますか?

 誰かを悪人扱いして、その情報を繰り返して流し、

歴史的な真実にかかわらず、それを政権維持に役立てる。

その方法は、今も昔も変わらないことがわかりますね。

敗戦国と戦勝国

 中学高校と現代史をほとんど学校で習っていないという人が

以前はたくさんいました。

 政治的に微妙なので教師も触れにくかったようです。

最近はそうでもありませんが、政治的な争いが大きい部分もあるのでバランスよく説明をできるか心配で避けていたのかも知れません。

 教科書検定へ向けての議論についても、かなり話題になりました。

 ここではそれに触れませんが、教科書の記載と言うものは

「政治的な問題と離れることができない」ということは間違いがありません。

 ただ、これだけは意識しておかないと真実を見誤るというポイントがあります。

それは日本が「敗戦国」だという事です。

日本が第二次大戦で行った行動が、善意で解釈されることはあり得ないという前提で物事や情報を見ることが必要です。

 真実の証拠を提示していく努力は重要です。

しかし冷静な目で物事を見ることはもっと重要です。

「なぜメディアはこんな報道をするのでしょうか。理解に苦しみます」というようなコメントを見かけますが、それはそもそも認識が甘いという気がしています。

それが戦勝国側の理論だからです。

そして「戦後」は、こちらがそう思わなくても、あちらでは反永久的に続かせようとすることでしょう。

 ただし民間人は別です。そして今はネットであらゆる情報が流れていますから

誤った情報を民間レベルで共有して、是正していく地道な努力を積み重ねることこそ重要な事なのだと思います。

 そしてこれも一度考えてみてください。

 軍国主義の日本だけでなく、ナチスドイツもムッソリーニのイタリアも「敗戦国」だったことを。

戦争映画では日本兵やドイツ兵は常に鬼のような悪者で、連合国の兵士は正義の味方でやさしく描かれています。

私たちは、それを見て

「ああ悪い事をしたんだな」と日々反省するように仕向けられている可能性もあるかも知れません。

 情報と言うのは、まずすべての常識を疑って、

目の前にある情報のみを見て、ゼローベースで判断をして

その真偽の解釈について自分自身で論拠を探して見ることが非常に大切です。

 幸い今は、WEB上にあらゆる情報が出ています。

「メディアや政府が『陰謀論・デマ』と言うから」と切り捨てず

「自分の目で見て、自分の頭で考え、自分の観点でエビデンスを探す」

今後はそういう姿勢こそが、自分の身を守る時代に必ずなります。

いや、もうなっているのではないかとも思います。

ぜひ一考されることをお勧めします。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。

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