【三角比の意味】cosはx sinはy じゃあtanは何?

要するに何?

 高校の数Ⅰで三角比を学習します。その発展形で数Ⅱで三角関数へと進んでいくわけですが

高2や高3になっても、三角比で使うcos(コサイン)やsin(サイン)の意味が分からない生徒はたくさんいます。

そりゃあこんなこと書かれたり、言われただけでわかりますか?

「『座標平面上で、原点を中心とする半径rの円を描いたときに、円周上でx軸からΘ度の位置にある点をP(x,y)としたときに、cosΘ=x/rと定義する』これがコサインだよ」

誰もがツッコミを入れたくなりますよね。

「要するに何?」ということです。

数学でも何でもそうですが、教科書を作ったりする人や学校の先生とかは

「正確に正しい事を伝えなくては」という意識が強すぎて、人が聞いてわかるかどうかということを二の次にしている場合がある気がします。

だからいつまで経ってもサインコサインの意味がつかめない生徒が大量にいるのです。

要するに、cos(コサイン)は座標上のxであり、つまり各種問題においては実際には「長さ」を示すことになる値です。

またsin(サイン)は座標上のyであり、これも同様に実際には「長さ」を示すことになります。

この一番知っていなくてはいけない、実質的な意味(半径を1にするためそうなるので、厳密な意味ではありません。正確には比の値です)を伝えている教科書は私の知る限りないと思います。

参考書では結構書いているものがあります。

 だから多くの生徒は自分でそのことを読み取るしかありませんが、多くの学校の先生も正面からそれを言わないようです。

それは私が生徒に「ここの長さがサインの値になるね」と言うと驚く生徒がほとんどだからです。

わからなくなる理由

 どうして三角比で混乱が生じるかというと

cosΘ(コサインシータ)という表現をしてΘが角度であることから

漠然と「コサインというのは角度ではないか」と思い込んでしまう初学者がたくさんいるからです。

あるいはそこまでは思っていなくても、「角度と線分から生じた特殊な値」で「今までに習ったことのないもの」と思い込む生徒もたくさんいます。

 よく理解する生徒も、これがこれまで習ったことのある「比の値」だということに気づいてはいますが、座標面上の問題として出てきたときには、それが足かせになってしまって「角度」「比の値」「座標」が頭の中でごちゃ混ぜとなりかえって混乱しています。

最初に直角三角形の辺の比を用いてこれらの説明をして、その後座標に移るためむしろわかりにくくなっているようにも思います。

 しかし問題を解くために必要なcosはそんなに難しいものではなく、座標平面上においては(x,y)の内のxであって、今までに習ってきたことの延長線上にあるものに過ぎません。

 単位円の半径rが1であることから、たとえばsin30°ならば半径rが斜辺であって長さが1の直角三角形を想定すると、三平方の定理から1:2:√3の比率でその座標のy座標がrの半分の1/2になるという考え方を、生徒はよく学校で習うようですが

それ以前に知らねばならない「そのy座標がつまりsinである」という肝心のところがよくわからないので

結局「技術は知っているけれども意味はわからない」という本末転倒な状態になっています。

そのためにちょっとひねった問題が出ると、全く対応ができないということになるのです。

じゃあtan(タンジェント)は何?

 こう考えてくると、cosはx、sinはyだとして、じゃあ「tanは何?」ということになります。

それにお答えするならば、

tanは傾き(関数でいうところの変化の割合)ということになります。

中学校の比例の学習でy=axという基本式を学びますが、このaが傾き(変化の割合)になります。

tanはこの数値にあたるものです。

三角比の平面座標と単位円のrは、原点を中心とするものであるため、比例で学習した平面座標と同じ考え方が該当しますが

比例などの一次関数で登場したaを求める式 a=yの増加量 / xの増加量 は

ここでも該当します。

その証拠に tanΘ(つまり傾き)=sinΘ(つまりyの増加量)/ cosΘ(つまりxの増加量)と公式も符合します。

 たとえば cos45° sin45° tan45°のとき(簡単に言う45°45°90°の直角二等辺三角形をx軸 y軸 単位円rの半径が作る場合)には

rはちょうど45°の角度を描きますが

これを比例の関数でいうと y=x つまりa=1(傾き1)のグラフが描けることになります。

このような形で傾きとtanは同じものだと言えるのです。

 三角比にしてもそれ以外の数学の単元にしても

どうもしっくりこない場合には、重要な基本事項が分かっていない可能性があります。

特に学習内容が複雑になってきたなと思った場合には、

基本事項について「要するに何?」ということを言えるかどうかを確認してみることをお勧めします。

意外に超基本事項の意味を知らないことがあるかも知れません。

一度お試しください。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。


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