【気づき】「水と光と空気」これだけでごちそうができる不思議さ。

美しい季節の中で

 今、春から夏へと季節が移り変わりつつあり

新緑の山々やさわやかな風があたりを吹き抜ける過ごしやすい時期を迎えています。

大人も子どもも日常の仕事や勉強、あるいは様々な悩みに心をとらわれて

そんな自然の風景やその素敵さに目を向けることも少なくなっているかも知れませんが

世界は確実に私たちのための恵みを毎日私たちにもたらしてくれています。

 そんな自然をのんびりと眺めるちょっとした時間は持ちたいものですね。

そしてそういう時に人は何かしらの「気づき」を自然から得ることも多いのです。

誰もが知っていることだけど・・・

 クイズです。

水があります。光があります。空気があります。これだけで人間の食べるごちそうができます。ごちそうを作ってくれるのは誰?

  答えは…、植物です。

 二酸化炭素を吸収して、植物の葉にある葉緑体で光合成が行われて有機化合物が生成され、植物の成長のための養分になっています。

酸素の発生も伴って、人間にとって良いことだらけです。

人々がおいしく食べているサラダの元は、ただの水と光なんですね。

 そして、地球上の有機物の大部分と大気に含まれる酸素の大部分は、緑色植物によるものだけではないけれども、光合成によってもたらされていると言われています。

「なーんだ」と思われるかもしれません。

しかしこれって凄いことだって思ったことはありませんか?本当に凄いことだと私は思います。

水と光だけで人間にとっての食べ物が出来るのですから。

 人間を含め動物は自分では養分を作ることができません。何かを食べないと生きてはいけないのです。

しかし植物は日夜、水と光だけで有機物を作り続けていて、それを私たちがいただくことで命をつなげていく

この世界は何と不思議に満ちた場所だろうかと思いませんか?

世界は不思議なことがいっぱい!

 21世紀になり5Gが間もなく世界に普及するというのに、私たち人類は道端に咲く1本の花さえ創り出すことはできません。細胞の1個だって創れやしないのです。

AIだって生き物は創れません。

 考えてみてください。私たち人間には最近の説ではおよそ37兆個細胞があるそうですが、

その1つ1つがすべて色々な役割で活動をして、それによって私たちは生きているのです。

植物にしたって同じです。こんな気の遠くなるような複雑な仕組みが自然にできて存在しているのです。

繰り返します。

自然にできたんです。

この世界は何と不思議に満ちていて輝いていると思いませんか?

 一説によると、生命というものがこの世界に誕生する確率は25mプールに時計の部品をバラバラに入れてそれが水の流れなどで自然に組み立てられて時計が完成するのと同じくらいの確率だそうです。

だからこの世界は仮想空間だという説も出てくるわけですが

そんな神がかりな偶然のおかげでこの世界に私たちが生かされているなんて、考えるだけで嬉しくなってきます。

驚かない生徒たち

 ところが光合成にしても、細胞の学習にしても、これが理科という科目の「勉強」ということになると途端に面白くなくなってしまう生徒が多いようです。

 大体の場合は、教師の説明の仕方に問題があるのですが。

それでも、光合成について聞いた時に

「光合成は植物の葉緑体で、水と光と二酸化炭素から養分(炭水化物→糖)を合成する作用」と即答できても

「それがどうした」というような顔をされるとちょっと心配になります。

そんな生徒も「これって凄くないか?」と言って、上記のような話をしてあげると

ようやく「そう言われれば凄いのかな」という感じになったりします。

「覚える勉強」というものの弊害は、考える事をストップさせてしまうということにもありますが

何よりも、新しい事への感受性をいつの間にか奪ってしまう危険があると思います。

 順々に勉強の単元が進み、「ああ、次はこれね」という感じになってしまっていくのも無理はないですが

物事への好奇心やそこから来る感動というものは、大切にしていきたいものです。

好奇心や感受性は作られる

 よく「物事に関心が持てない」というようなご心配をされる保護者の方がいますが

好奇心や感受性というものは、間違いなく後天的なものだと思います。

 たとえば、家庭でちょっとした物事に遭遇した際に

親が「わあ、凄い。これなんだろう」とか「ちょっと調べてお母さんに教えてよ」というように

普段から親が意識して、子ども自身が何かに自然と興味を持てるような環境を創っていくと

知的好奇心があり、感受性豊かな子になる傾向があると言われます。

 逆に「はい、これを覚えましょう」「次はこれ」

「これくらい出来ないと後で困るから」というような指導をしていくと

だんだん学習への興味を失ってしまい

好奇心や物事への感受性を弱めてしまうこともあります。

大人になって考えると物事の凄さがわかることもある

 光合成の凄さというものは、多くの人がそんなに感じずに学習を進めてきたのでしょうが

大人になって振りかえってみると「凄いことかも知れない」と感じるような

そんなもののような気もします。

あとからじわじわ凄さがわかるということですね。

 でも初めて学習する生徒たちに光合成の話をして、そのことを理解したときに

「本当?嘘でしょう」「他に何もいらないんですか」

「じゃあ植物はご飯を食べなくても生きているの?」

というような質問を生徒から受けることがあるという事実をお伝えしておきます。

 そして、そんな疑問に溢れた生徒たちは、必ず学習において素晴らしい能力を身につけていきました。

「驚く」ということも1つの能力なのです。

好奇心、物事への感受性、考える力、学習の成果を上げていくためには

こういう力をつけていく事が本当に必要なのだと私は思います。

今後も皆さんのお役にたつ情報をアップしていきます。

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