【学習法の改善】一生懸命やっても結果が出ないたった1つの理由とは?

「おれ、昨日8時間勉強した」

 はるか昔の話ですが、私の同級生が月曜日に学校に来るなり「おれ、昨日8時間勉強した」と言って話しかけてきたことがあります。

当時中学生だった自分は単純に「すごいな」と思ったのですが、その内容を聞いてみて驚きました。

8時間ずっと教科書と資料集を繰り返しただ読んでいたというのです。

当時の学校と言うものは今のように生徒管理がまだ進んでいなくて、宿題も先生の裁量で出されたり出されなかったりで割と生徒には余裕がありました。

だから逆に何をやったらいいかわからなかった彼は、そういう勉強をしたのだと思いました。

もちろん歴史の教科書を小説でも読むつもりで何回も読むというのは結構効果的ですし、英語の教科書もきちんと読める段階なら暗唱できてしまって学習効果はあります。

しかしその時彼が読んだのは理科の教科書と数学の教科書でした。

理科の教科書は教科書のタイプにもよりますが、多くの場合「~を考えてみよう」というものでダイレクトなまとめ説明が載っていない場合が多いので、結局最適解は授業や参考書がないとわからない場合があります。

また数学については当然ですが教科書を読んでいてもできるようにはなりません。公式を暗記してもその使い方は実際に問題を解かなくては身に付かないからです。

だから長時間かけても、それは即戦力になるやり方ではなかったのです。

 その後テスト前になって「理科と数学が全くわからない」と相談してきたのがとても印象的で、この出来事をよく覚えています。

その後も学習のやり方を試行錯誤していましたが、口癖は「やっても全然できるようにならない」でした。

確かに彼にとっては「一生懸命たくさんやった」「でもやったのにうまくいかない」という事になると思います。

なぜ「うまくいかない」のか

 現代の学校での勉強においても、テストで成績を上げていきたいという時に、

現在は学習のやり方が悪くてまだまだ効率の良い学習ができず、学校の課題をやるのがようやくという状態で

「結果が出ない」と言って早々に「やったのにうまくいかない」と嘆いてしまって

「何か新しい手はないか」と右往左往してしまう人がいます。

 テストの点数や順位という結果ばかりに気を取られて、それを変えるための具体的方法にはほとんど目が向けられていない状態になっているというような人もよく見かけます。

 成績を上げることは、合理的に考えれば割と簡単な事です。

インプットを効率良く行い

アウトプットの問題を最小限にする

というごく単純な対策を行えば、それは可能になります。

 しかし実際にはインプットの段階で

・自分の弱点に気づかず

・難易度の合っていないものを画一的にやり

・学校の課題を頭に残らないやり方で延々とやっていて

・それで学習をした気分になって

・出題への対応や準備がなかなかできず

・何より時間に対してできることが極めて少なく

・やってもやっても実際には前に進んでいない

 こんな状況になる生徒は多くいます。

 アウトプットも然りで

・やってきたことを冷静に問題に適合した形で生かせず

・難しい問題に引っ張られて、易しい問題をすべて落とし

・時間不足で途中からよくわからなくなり

・慌てて問題を取り違えたり

・書き方を間違えたり

・解答欄を間違えたり

 そんなことでどんどん失点する生徒も多くいます。

 そして成績が上がらない場合、これらに気づいても次回も、その次も一つ一つの問題点に解決を全くしないで

・ただ学習時間を増やしたり

・「頑張りなさい」と言って「うまくいかない」と言っているだけの場合も、

実際には、多いように見受けられます。

 改善をして変化を生じさせないと、成績は上がるはずはないのですが、そのことに目が行っていない場合が、現実には多く

 残念なことにそういう状態に陥っていると、アドバイスをしてもその重要性に気づくこともなかなか難しくなっている場合が少なくありません。

「やり方を変える=具体的問題点の改善」こそ急務なのですが、本人や保護者の意識がそこにないということが、最大のネックになってしまっているのです。

「やってないからうまくいかない」

 こういう状況の場合、勉強時間を多くして塾や家庭教師の先生にたくさん教えてもらって、本をたくさん買って一生懸命やっていても、成績は上がるどころか下がり続ける場合もあります。

 本人の直面している問題点の解決をする時間が、ほとんど確保されていないからです。

いわゆる「形だけの勉強」になっている状態です。

更にそういう場合には、不幸なことに、学習量を増やし、塾や家庭教師によって新しいコツや対策のアドバイスを受けているという意識が本人にあるため

「これで大丈夫」と誤信してしまいがちです。

だから手を打とうという気持ちになかなかなれません。

上記に列挙したような、自分が現実に直面している問題点を解決しなければ、結果を出すことができないにも関わらず

「勉強をしっかりしている」という自信があるため、軌道修正が更に難しくなってしまいます。

だから、結果が出たときに「やったのにうまくいかない」「どうして?」という言葉が出るのですが

実際には必要な対策を「やってないからうまくいかない」ということになります。

対策というのは、文字通り「問題となっている事」に対して策を考えることです。

これを行わないで改善がされていくことは、偶然に起こることもありますが、必然的に起こるということは、まずないと思います。

 いつも書いていることですが、まず、やみくもに自分流でどんどん進めていく前に

①周囲のアドバイスに耳を傾け ②現在の自分の問題をよく把握して ③その対策を具体的に考える

これをスタートにするようにすることがもっとも重要で、最初にやっていくべきことだと思います。

貴重な時間を無駄にしないためにも、あなた自身の問題点は何かをまず十分考えてみることをお勧めします。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。

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