【予定を示す漢字】読めますか?「予め」「予て」

予定を示す漢字

 「予定」という言葉は普段頻繁に書いたり読んだりしますが、「予」という漢字は他ではあまり見かけることがないかも知れません。

「予」の音読みは「ヨ」ということになりますが、訓読みと言われたらパッと答えられない人の方が多いでしょう。

「予」の旧字体は「豫」で、こちらの文字も見たことがある方も多いかも知れません。

音読みをする熟語としてよく使われるものは「予感」「予告」「予知」のように「事前に・前もって」という意味を表すものや、「猶予(ゆうよ)」のように「ためらう」という意味のものがあります。

予め

 では「予」の訓読みは?ということになりますが、「予め」という使い方の場合には、訓読みをします。

「予め」は「あらかじめ」と読みます。「事前に・前もって」という意味です。

あまり見かけない文語的な漢字の使い方ですが、法律の条文で古いものにはよくありました。「予め債務者の承諾を得る事を要す」といった感じです(注:私が作りました。実際にある条文ではないです)

司法試験を受けている時に気取ってよくこの漢字は使いました。難しそうに見えるので良かれを思って書いていましたが、考えてみると普通の人が読めない漢字を使って文章を書いても、あまり意味はないですよね。

今は文章を書くときには「あらかじめ」と平仮名で書くようにしています。

予て

 予め以上に読めないと思えるのが「予て」です。

大体間違える人は「あえて」と読んでしまいます。「かつて」と読もうとする人もいます。

ちなみに「あえて」は「敢えて」、「かつて」は「嘗て」です。「敢えて」はよく使いますが「嘗て」なんて知らない人がほとんどでしょう。普段書く文章で使う必要はない漢字です。平仮名で十分でしょう。

さて本題の「予て」ですが、これは「かねて」と読みます。こちらも「事前に・前もって」という意味です。

それだけだと?という人も多いと思うので用例を挙げると、「予て(かねて)から行きたかった東京に初めて行った」というような場合に使います。

 今回読めそうで意外に読めない予定を示す漢字を挙げてみました。

漢字の文化は大変素晴らしいものなので未来へ向けて残していくべきですが、普段の生活で難しい漢字を書いて周りの人に読めない文章を書くのも、それはそれでどうかと思いますので、使う場合のTPOは考えた方が良いかも知れませんね。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。

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