【予って何?】「予てから」「予め」だから「予定」?

予定の「予」

 私たちがよく使う熟語で「予定」と言うものがあります。

もちろんこれは、あらかじめ決められた計画などの指針のことであり、英語ではスケジュールにあたる言葉になりますが、

この「予」とは一体何でしょうか?

「予」は訓読みをすると「予め(あらかじめ)」になります。これは「事前に」という意味の言葉ですから、「予めの定め(あらかじめのさだめ)」が予定ということです。

 何かを学習する時に事前にある程度勉強しておくことを「予習」と言いますが、

これも「予めの習い(ならい)」という事で、「予」の漢字はそういう用法で広く使われていると言ってよいでしょう。

「予選」とか「予備」などさまざまな場面で登場しますが、これらは「予め」として読んでみると意味がよくわかる熟語です。

「あらかじめの選抜」「予めの備え」という事になります。

予てから

 少しイメージが違う「予」を使う言葉に「予てから」と言うものがあります。

「予てから」は「かねてから」と読みます。

「予てからの希望だった能登半島旅行にようやく行くことができた」

「私は予てより考えていたこの計画を実行した」というような使い方をします。

 これはどういう意味かと言うと「前もって」とか「前から」の意味になります。

「前もって希望していた」とか「前から考えていた」ということです。

 このように見てくると、実は「予め」も「予てから」もともに「前から」という意味では共通であることがわかります。

つまり「予」という語がそういう意味を持っているということですね。

何となく違うかなと思った漢字の使い方も、このように語の意味をたどっていくと同じところにたどりついたりします。

漢字は面白いですね。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。

 

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