【和風月名】なぜ1月を「睦月(むつき)」と呼ぶのか?

月の異名

 皆さんは弥生とか師走などという言葉を聞いたことがあるかと思います。

弥生は3月、師走は12月は別名です。一般には月の異名(異称)と言われているものです。

 最近は小中学校でも学習するようになりました。和風のイメージがあり最近は割と多くの人に浸透してきていて知っている人も多くなったように思います。

一つにはおしゃれなカレンダーなどにはこういう月の名称が書いてあるものがありますし、メディアなども師走などについては頻繁にその意味なども含めて伝えているので、認知度が上がったのかも知れません。

  和風月名とも言われるこの呼び方は、意外に歴史が古く日本書紀にはすでに記載があったとされています。

 元々の由来はどうも中国から来たもののようです。卯月と言う表現が中国にもあるので、そういう言葉がやってきて日本風にアレンジされたものかもしれませんね。

こういう呼び名は、現在使われている新暦(グレゴリオ暦)以前の旧暦(明治初めまで使われていた太陰太陽暦)下では、一般にも使用されていたものでした。

睦月

 1月の呼び名は睦月(むつき)です。

睦ぶ(むつぶ)」と言うのは、仲良くするという意味があります。めでたい席などで「いつまでもお二人仲睦まじく」という言い方を聞いたことがある方は多いとお思います。

1月はお正月で家族や親せきが集まったりして楽しく仲良く過ごす月であることから、睦月と呼ばれるようになったというのが、この名称の由来とされています。

 旧暦の時代であっても「でも自分は独りぼっちだし、他人と楽しくやったりしないし・・・」なんて言っている人もいたに違いないですが、1月がこういう名前であるという事にも実は意味があるのかもしれません。

「今年は仲良く行こうぜ!きっとそんな睦まじい素敵な年になるよ」というような、日本人らしい優しい期待が込められていたのではないでしょうか。

1月の異名が成功や栄光にまつわる名称でないところが私は気に入っています。和を大切なものと考える日本人の考えた良い名前だと思います。

 由来については、この説の他にも、始まりの月なので「元(もと)の月」という事で「もとつき」から「むつき」になったという説や、稲の実を水に初めてつける月なの「実(み)の月」から「むつき」になったという説もあるようです。

いずれにしても一年の始まりの月という事で新しく何かを考えようとしたり、未来へ向けて気持ちが引き締まるということは、人々にとって昔から同じだったのでしょうね。

 皆さんの1月にも幸運と睦びの日々が続きますように。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。2月の異名はまた2月にアップを予定しています。どうぞお楽しみに。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA