その人は本当のことを言ってくれる人ですか?
「信用」と言う言葉があります。
「誰かを信用できる」「この企業は信用できる」というように色々な場面で使われますが、
あなたは何を以て相手を「信用」するのでしょうか?
おそらくほとんどの方が、相手の社会的地位や企業であれば規模や伝統などをそのバックに見据えて「信用」するかどうかを考えるでしょう。
ではあなたが毎日見ている情報はどうでしょうか?
本当に「信用」していいのでしょうか・
テレビは「ネットは怖い。嘘がたくさん流れている」と言います。
「あの人は陰謀論者だ」と言うような事を言う人もいます。
あなたは「なるほどね。怖い時代になったね」と思うかもしれません。
ではそれを伝えているテレビはずっと真実を伝えつづけているのでしょうか?お金を払わないで毎日情報をもらえること、不思議だと思ったことはないでしょうか?
イメージというもの
私たちは日常生活を営む上で、物事に対して大小さまざまなイメージを抱いて暮らしています。
たとえば「学歴がないとお金持ちになれない」というイメージはどうでしょうか?
あなたはこれが真実だと思いますか?
これは実は日本の戦後の教育が、良きサラリーマンや官僚を育成していこうという方向でその制度構築がされていることによる、真実とは異なるイメージだと言われています。
大学へ通っていたことのある方は振り返ってもらえるとわかりますが、大学で卒業が近くなると、必ず生徒に対してまわりが言う事は「就職決まった?」という言葉です。
私は自分自身が会社員として就職して一生を終えるという発想がそもそもなかったので
この質問が不思議でなりませんでした。
当時まだバブル経済絶頂のころでしたが、大学2年生くらいから就職活動のパンフレットが山のように届き(当時は売り手市場)友人たちはみんな「どこの説明会に行く?」という話をかなり早くからしていました。
当時大学生が起業するという話も、ちらほらメディアには流れていて私はそれに興味がありつつも、結局卒業後は法律事務所に就職して司法試験を目指したので、
いわゆる普通の就職活動とはちょっと違ったコースを歩みました。
でも内心は、就職以外にも起業もあるし投資家になる人生もあるのに、「そういうコースは全く想定されていないんだな」とその頃不思議に思ったものです。
現に海外では大学を出て企業を興す人もかなりいます。
最初から「みんな就職をする」という想定で、日本の大学のカリキュラムがすべて作られている気がしたものです。
大学院へ進む人も、いずれ研究者になってという人も、それはすべて「どこかの企業に就職して」というイメージの中での話だったように思います。
これなどは社会によりすでにイメージが作られているものの例の1つだと思います。
日本の景気が抜群に良かったその当時でさえそうでしたから、今はもっとその傾向は進んでいると思います。
現実はどうか
ではイメージではなくて、実際はどうでしょうか?
まず、日本のように大学をはじめとする教育機関で「起業や投資などについては教えない」というのは普通のことでしょうか?
いいえ、それは決して普通ではありません。
むしろそういう社会の事、経営やお金のことを教えない国は、日本のような特殊な国だけで、世界のほとんどの国ではそういうことを小学校のころから学びます。
それが世界のスタンダードです。
しかし日本ではそうではないのです。ほぼお金や経済活動の事や仕事のことは正面から学ぶ機会はありません。
そしてなぜか自動的に学校が終わったら「就職」するものだという前提で話は進められます。
では次に、お金持ちになるのには本当に学歴が必要でしょうか。
これも外れです。
世界でも日本でも大金持ちは、いったい誰でしょうか?
答えは簡単です。資本主義社会での大金持ちは株主たちです。そして株主になるのに学歴は全く不要です。
世界のお金の大半をごく一部の資本家が持っているという事も知らない人が多いのが現実です。一説にはわずか数人の人が現在の世界の富の8割を持っているという情報もあります。
そして当然のことながら、その人たちはみんな、企業で働いている人ではなく、企業を所有している人達です。
そして更に世の中で企業を興して成功した人たちについても、必ずしも学歴が高いとはかぎりません。
学歴は、①官僚になる ②大企業に入る ③国家試験の受験条件 ④研究者として出身大学や大学院の名を出せるようになる
これらについては明らかに必要ですが、
お金持ちになるということであれば、株やFXの勉強やそれに関連する社会勉強を始める、あるいは新しいニーズを見抜いて起業をする、それが実は一番の近道です。
ただ、世の多くの人がこんなイメージを持ってしまっているのには理由があります。
それは、こういう本当にお金持ちになる方法と言うのは通常危険も大きいため
そういう道よりも「学歴を地道に積み上げて良い就職を」と考えるから、それを「安全な道」と言ってくれるメディアや社会を人々は信頼するのです。
確かに高度経済成長期にはそれは真実でした。安全で確実で外れのない道がそこにあったのです。
しかし今はどうでしょうか?
学歴を重ねた先に、安全で確実な将来は約束されているでしょうか。
残念ながら、その答えは誰にもわかりません。
ただ以前よりも、それは確実な道ではないことは間違いありません。
大企業に入ったと思ったら会社がなくなる。
官僚になれたと思ったら過労で倒れる。
難関の国家試験をパスしたと思ったら仕事をAIに取られてしまってやがて資格自体がなくなってしまう。
助教授になったと思ったら教授にパワハラを受けて大変な目にあう。研究結果を取られてしまう。
こんなことが普通にある時代になっています。
でもメディアも社会も相変わらず、「とりあえず学歴があれば大丈夫」というイメージで情報を伝えているのは基本的には従来と同じに思われます。
それは企業に入る人がいなくなっては困るからです。メディアも企業であり、スポンサーは全て企業だからです。
いろいろな事情があるという事は、少し考えればわかる事なのです。
どのような道を進むかは、自分自身や周りの人と相談して決める事でありますが
一つ間違いなく言えることがあります。
それは他人、特にメディアのイメージだけで物事を判断するのは誤りの元という事です。
頭の中に一旦思い込みのイメージができてしまうと、なかなかそれを覆すのは難しいことです。イメージの魔法と言ってもいいかも知れません。
何か強いイメージングがあると、それは他の可能性を奪うだけでなく考え方の柔軟性を奪ってしまうことがあります。
特にメディアの場合には、見ている人が「世の中のほとんどはこう考えている」と思って見てしまう傾向にあります。
そして実際には学校教育などについても、メディアの影響を受けている面は非常に大きく、その証拠に以前は学校では二言目には「新聞を読みなさい」ということが指導されていました。
大学入試を受ける際に、特定の新聞のコラムを読んでおくとよいというような、かなり違和感のあることが普通に言われてきたりしていました。
日本の学校教育ではとにかく「安全第一」「協調性重視」に重きを置かれがちですから、「大企業に就職する事」や「公務員になる事」が子どものための優先事項として扱われることは、メディアの報道が変わらない限りなかなか難しいのではないかと思います。
でも昨今のメディアのやってきたことを振り返ってみれば、決してそうではなく、ほとんどの場合は一定の方向性のある情報を流していることに気が付くはずです。
落ち着いて考えれば非常におかしい事も「テレビで言っていた」「新聞に書いてあった」という事で、無批判に受け入れている人は、おそらく日本人が一番多いのではないかと思います。
それは今後は大変危険なことになるかも知れません。
だから必ず自分の頭で「本当の事は何か」という事を考えることが、これからはなお一層大切になってくると思います。
ぜひ一度、あなたの思っていることがひょっとしたら「本当は誰かの考えではないか」という事を考えてみてください。
その上でそれが正しいと思うのなら、それはそれで良いのです。
しかし誰かに誘導されたイメージで物事を考えてしまっているのであれば、早い時期に軌道修正をすることが大変重要になります。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。