横断的な結びつきのある知識の重要性
実力テストや入試のような広い範囲について確認をするテストにおいて
高得点を取れる人にはある共通点があります。
それは横断的な結びつきのある知識を持っていることです。
たとえば高校数学で例を挙げれば
「関数の問題で最小値を求めるにはどうしたらいいか?」
これを聞かれたときに
「微分」「相加平均・相乗平均」
というような複数の切り口がさっと浮かぶかどうかということです。
普段の学習では目の前の問題をどう解くかを単元ごとの感覚で考えますが、
実力テストや模試や入試では
単元を超えて切り口を浮かべられることが重要になってきます。
さっとこのようなことが回答できるということは、普段からそういう視点で学習をしているということです。
学習のやり方が異なっていると言ってもいいかも知れません。
でも実は、これは意識しないとなかなかできない学習です。
複数の切り口を浮かべられるためには
では複数の切り口を浮かべられるためにはどうすれば良いでしょうか?
そのためには、問題を解く時に次のような点を注意すると良いと思います。
(1)問題を解く時に、解き方が複数ないかを考えるようにする。
(2)復習をする際にも、頭に浮かんだり間違えて使ってしまった周辺の論点を一緒に復習をする。
(3)他にも同じような類似の知識がなかったかを意識するようにすると同時に、類似のものが浮かんだら必ず比較対照して確認をしておく。
たとえば中学数学で
食塩水の問題を解くときに
連立方程式で解いて解けたとしても、「ひょっとしてこれ、普通の一次方程式(一元一次方程式)で解けないだろうか」と考えて見てやり方を確認します。
そうすれば連立とそうでない一次方程式がどのような形で出題されているのかということにまで気づくことができます。
高校の理数系の教材によく書いてある「別解」というやつです。
単にギリギリできるだけでいいならば、別解は見る必要はないでしょう。
でも他と差をつけて実力をつけたいならば、そこまで復習をすると後で効いてきます。
自分で驚くほどできるようになってびっくりすることがあると思います。
これは知識がバラバラの形で単元ごと入っているのが、横につながりを持ち始めて有機的なまとまりのある情報源になっていくからだと言えるでしょう。
受験前の確認としては最強の武器になる
何回か書きましたが、高校受験直前期に
「日本と外国の戦争のすべての講和条約名を、結ばれた場所とともに言ってみる」
「日本国内の乱(戦争)の名前を、人名とともにすべて言ってみる」
「理科で知っている公式を、単位もつけてすべて言ってみる」
といった形で確認をすると、バラバラに入っていた知識がまとまったものになり、受験のように広い範囲から出てくるような問題に対しては有効な対策になります。
やってみるとこれまでしっかり勉強してきたはずなのに、まるで記憶として定着されていないことに驚くことがあると思います。
これがいわゆる横断的理解を進めて体系的に知識を整理するということでしょうが、
簡単に言うと「頭の引き出しの整理」と言ってもいいかと思います。
普段は問題を解いていくだけで精いっぱいかも知れませんが
学校休校中で時間がある今なら、こういう横断的引き出しを作っておくことができます。
一度お試しください。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。