【紛らわしい送り仮名】どっちが正しい?「一つずつ」と「一つづつ」

「づつ」から「ずつ」へ  数を数えるときに「一つずつ(づつ)」とか「三つずつ(づつ)」というような表現を使う事がありますが、割と多くの人が「あれ?『ずつ』だったかな?それとも『づつ』?」というように仮名遣いをどう書くかについて迷った経験があると思います。  結論から言いますと、現代仮名遣いである「ずつ」を使うのが通例になっています。 「づつ」は歴史的仮名遣いです。学校の... (続きを読む)

【万葉集と言霊(ことだま)】「大和の国は 言霊の 助くる国ぞ 真幸く…」思いはきっと実現する。

「磯城島の 大和の国は 言霊の 助くる国ぞ 真幸くありこそ」 万葉集の中に、こんな歌があります。 「磯城島(しきしま)の 大和(やまと)の国は 言霊(ことだま)の 助くる国ぞ 真幸く(まさきく)ありこそ」  万葉集巻13 3254番 柿本人麻呂歌集にある歌(作者は不詳?人麻呂?)  原文 「志貴嶋 倭國者 事霊之 所佐國叙 真福在与具」  「... (続きを読む)

【読めない!上司のメモ】「一寸」「丁度」「矢張り」「確り」「・・・?」

漢字を知らない。漢字を知り過ぎている。  私たち日本人の多くは、小学校の時から多くの漢字を一生懸命勉強してきました。 だから漢字をほとんど知らないというような人はあまり見かけません。学生時代書き取りをさぼっていても、社会に出ると知らず知らず覚えていくものです。  逆に漢字が大好きで知り過ぎている人もいます。  漢字検定どころか、漢字博士っぽい雰囲気で他人に「これっ... (続きを読む)

【元から存在する力】ご存知ですか?人工物ではなく「100年の風雪に耐えるもの」

風雪に耐える  「風雪に耐える」という言葉があります。困難な状況や厳しい環境に直面して負けずに過ごすことを言います。  中でも「歴史の風雪に耐える」と言うような言い方もよく耳にします。この場合には特に思想や哲学がとても優れていて残っていることを意味しますが、今回は普通の意味での「風雪に耐える」のお話です。  雨や風、雪にも負けず何かが存続していくというのはいずれにしても... (続きを読む)

【引き寄せの法則】実は威力抜群。願いが叶う日本古来の技法「予祝(よしゅく)」とは?

予祝(よしゅく)  願い事を叶えたいとき、皆さんはどんな風にお願いをするでしょうか。 神社にお参りしたり、願掛けをして何か好きなものを我慢したり、人それぞれやり方があるかと思います。 でも実際にはなかなか思った通りにならない、そんな方も多いのではないでしょうか。  そんなあなたに朗報です。実は日本古来の良い方法があるのです。 それは「予祝(よしゅく)」という... (続きを読む)

【大晦日(おおみそか・おおつごもり)・晦日(みそか・つごもり)の語源】意外に知らない「月の満ち欠けと太陰暦のこと」

晦日(みそか)= 三十日  「大晦日(おおみそか)」は12月31日のことを指す言葉です。そして詳しい人なら普段の月の最終日の事を「晦日(みそか)」という事もご存知かも知れません。  これらは私たちが何気に使っている言葉ですが、なぜ「晦日(みそか)」とか「大晦日(おおみそか)」という言葉が、こういう特定の日にあてられているのかについては、実は良く知らないという人がほとんどでは... (続きを読む)

【和風月名 師走(しわす)】12月は本当に師が忙しくて走っていたの?万葉集にヒントも…

師走(しわす)  12月の和風月名は「師走(しわす)」です。 おそらく和風月名の中では一番皆さんが耳にすることが多い異名が師走ではないでしょうか。 そしてほとんどの方が「師(先生)が忙しくて走り出すから師走なんだよね」とおっしゃいます。 事実私も学校で複数の教師からそうやって教わりましたし、スピーチなどでも12月に入ると枕詞のようにそういうネタを入れてくる講演者も... (続きを読む)

【「泥濘」ってどう読むの?】「泥鰌」「拘泥」「雲泥」読めそうで読めない「泥」の熟語

「泥濘」(ぬかるみ)  最近テレビドラマでもこの熟語を使ったタイトルのものがありますが、「泥濘」は「ぬかるみ」と読みます。 意味は「泥状になっている場所のこと」を言います。つまり「ドロドロ」状態の場所ということです。 「泥濘の食卓」というのは、ドラマのタイトルとしてはなかなか斬新なもので関心しましたが、読めなかった方が大半だったかもしれません。 「泥」は「どろ、デ... (続きを読む)

【和風月名 霜月(しもつき)】霜って11月に降りるの?「霜降(そうこう)」との関係とは?

霜月(しもつき)  11月の和風月名は霜月(しもつき)です。読んで字のごとしで、「霜が降るからなんだろうな」とその由来を考えてしまいがちですが、ちょっと待ってください。少し早すぎではないですか。  その疑問はもっともですね。地域によりますがイメージとしては11月には霜はなかなか降りることはない気がします。 科学的に見た場合には霜は、0℃以下に冷えた物体の表面に、空気中の... (続きを読む)

【Nature calls me(トイレに行きたい)の本当の由来は何か?】「水」の持つ不思議な性質

Nature calls me.   話はずいぶん昔のことになります。まだ私が小学校高学年だった頃です。 中学校から帰って来た姉が、私の顔を見るなり「ねえ、Nature calls meってどういう意味か知っている?」と言うのです。 私は小学生のうちに姉が使い古した英語の学習教材を独学で全部読み通してしまっていたので、もう英単語は相当知っていましたから、その問いに対して... (続きを読む)