学習習慣を変えることは簡単ではない
これまでも何度か書いてきましたが、学習習慣を変えていくことは簡単ではありません。
なぜかというと、それは生活の「習慣」の改善だからです。
体に悪いことをやめられない、夜更かしをやめられない、ついたくさん食べ過ぎてしまうといった習慣を断ち切れないのと同様、日々続くことを改善していくのは誰しも容易ではありません。
なぜ変えられないのか。その本当の理由とは?
そして学習習慣を変えられない本当の理由は、2つあると思います。
1つは、変えた先に待っている成功の喜びを具体的に想像できないということが挙げられます。
習慣を変えるにはエネルギーが必要ですが、変えられないという人は、先に待っている習慣変更後の良い未来よりも、今の状態の方が良いと潜在的に思ってしまっているのかも知れません。
これについては、モチベーションを上げられるような強い目標を持つということが解決策になります。そしてなるべく具体的にイメージできるようにすることが大切です。
よく「〇〇高校合格!」などど貼り紙をするのはこれにあたりますが、貼り紙をしても意識がなければなかなか効果はありません。
たとえば学校見学だけでなく、通学路も何回となく実際に通ってみるとか、そこに通っている自分をイメージできるように志望校のホームページを壁紙にするとか、実感が持てるようなことをしてみるという方法も有効です。
変える勇気と変えない安心
2つ目は、未体験の方法を取り入れる勇気を持てないということがあります。
学習法を取り入れるということは、多くの場合自分がやったことがない未体験の方法を行うということです。
うまくいくかどうかわからないものを日々の生活に導入するということには実は勇気が必要です。変えない方がとりあえずは安心を感じます。その安心を超えて変える必要があるのです。メンタルブロックを外さなくてはなりません。
たとえば部活で大変でどうしても眠くて勉強ができないという生徒が、夜は勉強をやめて早朝に勉強をするという方法に変えようとしたとします。
しかし、そのような方法でやれるのだろうか、結局寝てしまって何もできないのではないだろうかといった不安がまず生じます。
また、そんなやり方に意味があるのだろうかと思ったりもします。こんなやり方で状況が変わるのかと疑問を持ったりして、自分でブレーキをかけたりもします。
そのため、不安を乗り越えてまで新しい方法にチャレンジするのをやめてしまいがちになります。
新しい方法を取り入れる勇気を持つためのワザ
このように、やろうと思い立っても結局やらなかったりするのは、実は新しい方法に最初からすべてをかける気持ちがあるために生じるものです。
だから、自分の中で「お試し期間」を設けてやってみると微調整がきいてうまくいくことがあります。
まずあれこれ考える前にやってみて、それから悪いところを修正していくやり方です。
ネーミングはともあれ、習慣をうまく変えていける人はわりとこういうやり方をしている場合が多いように思います。
完全主義に陥って構えて方法を変えていこうとする人は、少しやってうまくいかないと「このやり方は失敗だ」と思ってそこでストップしますが、実はそこがスタートなのです。
やってみてうまくいかないことを工夫して直していくうちに自分にとってぴったりの良い学習法にたどりつくことが多いのですが、その前にすべてやめてしまい結局前からの方法を延々とやっているということになってしまうのです。
学習法の改善のような日々続いていくことの軌道修正では、 「とりあえずやってみて」「そして直して」という柔軟な考えをもつことが、心理的な障壁を作らないで成功するためにはとても有効な方法だと思います。
今後も皆様のお役に立つ情報をアップしていきます。