blessの意味
It is more blessed to give than to receive.「受けるよりは与える方が幸いである」という言葉が聖書の中にあります。
イエスが述べたとして引用されている言葉ですが、なかなか奥が深い言葉だと思います。
まず英語の意味ですが、receiveが「受ける」という事はわかり易いと思いますが、「blessって何?」という疑問を持つ方がいるかもしれません。
bless については 有名な言葉 God bless you.(ゴッド ブレス ユー)が参考になると思います。
Godは「神 」 you は「あなた」blessは「祝福する」という意味の言葉です。
発音が似ているのでbreathe(息をする)と取り違える人もいるので注意です。
God bless you.は「神の祝福を」とか「神のご加護を」という意味になります。
だから冒頭の聖書の言葉の直訳は
「受けるより与える方がより(神から)祝福をされるものである」ということで、それを「(その人にとって)幸いである」と言っているのです。
深い言葉
この言葉の意味は、おそらく何かを与えられることの多い幼少期や子どもたちにはなかなか響くことがないのではないかと思います。
「与えるより受け取る方がいいに決まっている」そう感じるのは人情だからです。
大人でも割と多くの人の感覚としてそのことはあるのではないでしょうか。
しかし実際には、何かを他人のためにしてあげて喜んでもらえたときのうれしさを味わうことが多くなると、人は「与える」喜びを次第に知るようになります。
子育てなどはその最たるもので、誰も「この子が大人になって何かを自分にしてくれるようによくしてあげよう」などとは決して思わないものです。
そして人はその時に「何かをしてあげること」そのこと自体が、うれしく幸せな行為になっていることに気づくはずです。
イエスの言っていることはそういう事ではないかと思います。
人に何かをもらうことは一つの喜びではありますが
「人に何かをしてあげて感謝される幸せ」さらに言えば「感謝されなくても何かをしてあげることで自分が役立っていると思える幸せ」は、もっと味わいの深いものです。
与えるものは何でもいいのです。
これも割と多くの人は「与える」というとお金を想像するかもしれませんが
お金を人にあげて本当に感謝を得るという事は実は難しいことです。
なぜなら行動で「何かをしてあげる」とき、それをしてもらった人は感謝だけでなく恩を感じることが多いと思いますが、
お金をもらった人は、恩も感じることがあると思いますが、多くは返済の有無を問わず、相手に「借り」を負うからです。
感謝という心情は貸し借りの関係では起こりにくい感情なのかもしれません。要は「お金を返せば帳消し」になる関係でもあるからです。
だからお金を人にあげるという行動には注意が必要です。「友人ならお金を貸すな」とよく言われるのには意味があるのです。
その点行動で「何かをしてあげる」場合は、こちらがよほど人に恩着せがましい事をいうことでもなければ、相手は純粋に感謝をしてくれます。
そしてその喜び様が嬉しそうであればあるほど、「また何かしてあげよう」となるから不思議です。
その気持ちこそ、私たちが何かからblessされたものの正体なのかもしれません。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。