何回やってもミスが出る?
たとえば、歴史の問題集で用語を自分で暗記しようとしているとします。
意外に気づいていない人が多いのですが
こういう暗記は、単元と本人との相性やその日のコンディションやモチベーションによって
達成度が大きく異なります。
特に「歴史が嫌い」「歴史に苦手意識がある」という生徒の場合、
仮にその生徒の一般的な暗記力が高いとしても
歴史だけは「何回やっても覚えられない」という状況に陥ることが多いと思います。
人間の頭脳は論理的に見えて、感情に大いに影響を受けているものだからです。
そして、何回やっても暗記ができないので、さらに嫌いになり、手を付けにくくなっていきます。
これは、頭脳ではなく感情がストップをかけているという現象です。
これへの対策としては、まず歴史に興味を持つということになりますが
塾や家庭教師の先生が、歴史に興味を持てるような話をしてくれる場合はともかく
そういう環境がない場合には、なかなか難しいかも知れません。
歴史まんがや歴史にかかかわる映画やドラマなどを見るといったことで
きっかけになることはよくありますので、おすすめですが
「さあ問題を解こう」という段階では、即効性のある対策ではありません。
自己分析
では、どうすればいいかということになりますが
重要なのは「自分について知る」ということだと思います。
「自分がどんな時、どんな科目で、どんなシチュエーションで間違いを多くする」ということを
きちんと言えるというのは、なかなか難しいですが
学習状況が良好な生徒の中には、自然にそういうことに感づいている生徒がいます。
そういう生徒は「自分の弱点」に気づけているため、学習の重点をそういう箇所に置いていけるようになります。
多くの場合
①自分が関心を持ちにくい科目で ②上滑りの学習をしている時
定着度の悪い暗記というものが起こります。
①自分が自信を持っている科目で ②内容に興味を持てる時
逆に大きく定着度は上がります。
まず肝心なのは、それを自分が知っているということです。
漫然と問題を解いて
「間違いばっかり。難しいな」と嘆き、「これは楽勝」と喜んでいるだけだと
やり方が良くない生徒の場合、後者の「解きやすいもの」に学習の重点が自然に移ってしまっている場合があります。
「こういう時には間違いがでる」「その理由は自分が興味を持ててないことにある」
というような分析ができれば、機会があるごとに
たとえば教科書をゆっくり読んでみるとか
学校の授業をこれまでよりしっかり聞いてみるとか
上述のような学習マンガを読んでみるとか
対策を行うこともできます。
そして「何となくできないイメージ」というものを払拭して
具体的にどうすればいいのか方向性をつかむことが可能になります。
これが実はとても重要で
「何となくできない」に対しては「不安や劣等感」しか生まれてきませんが
「こういう理由でできていない」ということには対策がいくらでもできます。
そして対策ができるということは、現状を変えていけるということになるのです。
「記憶の穴」に気が付けば、その穴を埋める工夫ができますが、
穴に気が付かない場合には、いつもその穴につまづいてしまうということです。
ここで「穴」というのは暗記できないポイントのことではありません。
メンタル的に「ミスを生じさせる自分の気づかない盲点」のことを指します。
その穴を探すことがまず重要だと考えます。
一度間違い方について、しっかり意識してチェックをしてみてはどうでしょうか。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。