【webで調べる】検索エンジンの「凄さ」を利用しない手はない。

とりあえず何でも調べられるネット検索

 検索エンジンの精度は、日進月歩の勢いで進化を遂げています。

 私は検索エンジンというものが世に現れた初めからこれを使っていますが、実際最初の頃は何かを打ち込んでもヒットしない事ばかりであまり役に立ちませんでした。

 しかしあれよあれよと進化をしました。

今ではかなり頓珍漢なワードを入れても何だか必死で探してくれる、親切なロボットのようになってきています。

「元禄文化 火星文化」と打っても

きちんと「元禄文化 化政文化」の内容を探してくれると言う話は前回書きましたが、

 実感としてはしっかりした高校生くらいの頭脳で探してくれる感じがしています。

「かしこい検索君」といったイメージですね。

 でもしっかりとした検索エンジンではなく、アプリ内の検索や特定のウェブページ内の検索とかSNS内の検索などでは、うまく探してくれないぼんやりとした検索機能も多いです。

よくあるのは大文字小文字をしっかり打たないと認識してくれない場合です。

これはわりと困ります。漢字とひらがな、ローマ字それぞれ正しいものでないと認識してくれない場合も同じです。

 ただgoogle検索などは優秀すぎるので、それをすべてに要求するのは酷なのかも知れません。

いずれにしても、とりあえず何でも調べられる素晴らしい機能であることは間違いありません。

検索エンジンの凄さに気づいていない人が多い

 検索エンジンの凄さについては、あまり意識していない人が多い気がします。

 実は検索エンジンがなかった頃と比べて、私たちは時間という貴重なものを失わなくてすむようになっているのです。

たとえば北海道のA地方でどんな農業が盛んなのか知りたい場合に、

今であれば「北海道 A地方 農業」とやればたくさんデータが出ますが、

 検索エンジンがない頃にこれを調べようとすれば、

まず、教科書・資料集・百科事典などで調べる必要がありました。

そしてそれらに掲載されてないようなマイナーな情報であった場合には、

A地方の市役所に電話で問い合わせをするとか、実際に現地に行って調べてくるとかいう手段が必要になったのです。

もしそのようなことになれば、調査のためにかかるコスト、特に時間は大きなものになってしまっていたと思われます。

そう思うと検索エンジンは私たちに時間をプレゼントしてくれているものだということができます。

 学習する場合に検索エンジンを全く使ったことがないという人が、小学生は仕方がないとしても中学生や高校生でもかなり多くいます。

これからの学習ではネット検索の活用は更に重要度を増してくると思います。何かもっと新しいものに進化していくことも考えられます。

だとすると、先入観を持たずにそのやり方をマスターしておくことは大切です。

正しい情報は情報量が多いほど得られやすくなる

 自分の記憶をたどって見たとき、検索エンジンが未発達だった当時の情報源は、本・マスコミ・現地調査などの対人情報等であったと思います。

 今やネットで1つのワードを検索するだけで無数の情報が得られるのと比べると、情報源が極めて限られていたということは間違いないでしょう。

情報源が少ないということは正しい情報かどうかを判断する術がないことを意味しています。

上記の例で言えば、市役所の人が誤った情報を伝えていれば調査者は100%間違った情報を信じることになっていたことでしょう。

 そう考えると世界中の人は情報というものについて一方的に受け取るだけの弱者であったことは間違いありません。

 よくネットの情報は間違ったものが多いという批判がされますが、これはある面正しいかも知れません。

しかし正確には「間違ったものも正しいものも多い」のだと思います。

情報量が多いということは、受け手が正しい情報を選ぶチャンスがあるということだと思われるからです。

 時間と正しい情報を得るためにも、ネット検索の有効活用を学ぶメリットは大きいと思われます。

うまくヒットできる検索のコツ

前置きが長くなりました。

今回は前回お伝えした「数式による検索」に引き続き

ネット検索の上手なテクニックとして

「検索が効かないときの対処法」をお伝えしたいと思います。

 わからないことがあった時に多くの生徒が悩むのは、その問題についてどこを検索すればいいかということです。

たとえば漢文で

「使当陽君等撃関」という問題文の訳し方が分からないとします。

この文が「史記」の「鴻門之会」の一節であることや、「項羽と劉邦」の話の一節であることを知っていれば、これらのキーワードで検索できますが、

単独で出題されているときには

「使 漢文」で使役の意味を確認するというやり方で検索することになるでしょう。

 でも「使」を使役を表す言葉だとそもそも知らない場合には、「『使う』って何だろう」ということになり検索ができないと言うことになります。

実は検索エンジンを上手く使えない理由の多くは、検索するための情報を自分で打ち込めないということにあります。

 しかし、とても簡単な方法があるのです。

それは「問題文をそのまま入力して(あるいは貼り付けて)検索する」という方法です。

検索窓に「使当陽君等撃関」をそのまま打ち込むのです。

やってみるとわかりますが、

「鴻門之会 項羽大いに怒る」という情報がたくさんヒットすると思います。

解説をしているサイトもかなりの数あると思います。

数学でも使える問題文入力

検索の手がかりなないときに直接問題文を打ち込んで検索すると言うワザは、

実は数学の問題でも威力を発揮します。

特に高等数学の問題については、

切り口がさっぱりわからない場合には、何を検索すれば情報が得られるのか発想がそもそも浮かばない(発想するというのがそもそも解答の一部になっている)ということがあります。

 相加相乗平均の問題なのか、それとも微分なのか

 余弦定理や正弦定理を使っていくのか、円や接弦定理なのか

 そういった切り口が浮かばないと検索をしてもほぼ無意味なことが多く、

手がかりがないという状態が多くなります。

そんなときには、

①長い数学の問題文の最初の部分を全文検索窓に打ち込む

②重要な数字や文字など要所を検索窓に打ち込む

という方法で

かなりの確率でヒットさせることが可能です。

 私の経験による実感では、数Ⅲの難易度の高い問題でさえ6割くらいの問題はネット上にある程度の情報が流れています。

 ただ入試問題についてはほとんど解法は流れていませんのでご注意ください。

必要がある場合は、しかるべき出版物を購入して解法を確認するか、大学のウェブページ上で公開されているものを確認するしか方法はないと思います。

 これは当然と言えば当然で、著作権の問題もあるので情報がネット上には流れないからだと思います。

 数学の解法については、それを自分の考えとして公表することは問題文の出典をきちんと明示すれば、それ自体は制限されていないと思いますので、ネット上でもたくさんの解法を見ることができるのだと思います。

 あともう一点注意が必要です。

 それは、明らかに誤りの解法がかなり流れているということです。

場合によっては流れている解法すべてが間違っていることさえあります。

 これは専門家である私たちでないと、どれが正しいかということはなかなかわかりませんので難しいところですが、

複数の解法を見比べることで生徒でもある程度正しいものを判断することはできます。

 また、全く情報が無では何ともならないですが、

玉石混交でもネット上の情報をいくつか見ているうちに、自分自身で解法がはっきりわかってくるということはよくある話です。

たとえば授業で他の生徒のいろいろな発言を聞いているうちに自分の考えがまとまってくるというのに似ています。

 だから間違っているものがあるからと言ってネット検索を利用しないという姿勢になるのは惜しい気がします。参考として見てみるという用法もあるのです。

いずれにしてもこのような便利なものを利用しないという手はありません。

自分なりの活用法を考えて上手に利用してみてはいかがでしょうか。

 情報の重要性はさらに増していくと思います。

本屋へ行って参考書を買ってというのももちろんいいですが、手軽に調べられるものはさっと確認をしてみてもいいでしょう。

 参考書は深く内容を確認していくことや体系的な理解を進めるには適していますから、それもまた一つの方法ですが、ネット検索も広くスピーディーに情報を確認できると言うメリットがあります。

「これしかない」というこだわった姿勢ではなく、学習に役立つことは何でもやってみるということが大切だと思います。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。

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