筆記試験であがる
たまに「試験であがってしまって」という言葉を聞くことがあると思います。
この言葉を聞いた人の反応は色々です。
「気が小さいのかな?」
「そんな事って本当にあるの?」
割と多くの人がそんな発言をしたりします。
自分が、筆記試験であがってしまったり、分からなかったり時間が足りなくて、パニックに陥ってしまったりしたことがない人は、「試験であがる」ということを理解できないようです。
スポーツやスピーチ、歌を歌ったり、何かを発表したりする場面では
「あがる」ということがあるというのが、広く知られて認知されているのに
「勉強なんてやったことを書くだけ」
「だから当日のメンタルで差は出ない」
そんな風に思っている人も、少なくないのかも知れません。
しかし「筆記試験であがる」ということは、間違いなくあります。
そしてスポーツやスピーチであがったりする場合よりも、大きく結果が変わってしまうことがあることも、結構あると思います。
頭脳を働かせることができない
私は長い間生徒を教えて来て、普段の学習でスイスイ正解を出しているのに、びっくりするほどテストでは得点が取れないというタイプの生徒が実に多くいることを知っています。
これらは、色々原因を考えていった結果、どう考えても
「試験であがってしまった」というのが原因であると言わざるを得ない状況ばかりです。
試験は言うまでもなく頭脳の勝負です。
頭脳を健全に働かせるには、リラックスをした状態で集中を効かせる事が大切です。
しかし、あがったり焦ったりすればそういう状態はいとも簡単に崩れてしまいます。
だからメンタル面で左右される度合いは、実はきわめて大きいのです。
アウトプット対策
ところが、本人も保護者も
「一生懸命本人はやっているのに成績が上がらない」と嘆いてばかりで
その原因がテスト当日に力を出せないことに思い至ることができません。
「テストであがって点が取れない」なんてことは、ごく特殊な事であると思っているからです。
だから、まず最初に認識しなくてはいけないのは
「テストでは予想以上に動揺することがある」
「テスト当日のアウトプットで勉強の結果の多くが左右される」
この2点なのです。
そして「何となく」ではなく、ただ「頑張れ」という台詞だけでなく
具体的に、「どう注意したらいいのか」
「自分があがるのを防止するには何を行えばいいのか」
「少しあがっても正答率を下げない方法はないか」
というようなことを
1つずつ考えて対策をしていくということがきわめて重要です。
ほとんどの生徒が、漢字を練習して計算方法を繰り返しトレーニングして、インプットでは一生懸命対策を繰り返すのに
毎回テストにあがるのを
「今度はあがらないようにしよう」と思うだけで具合的に対策を何もしなければ
いつまでもあがり続けるのは無理もないことなのです。
結果が出ない場合には、改めてもう一度「自分はアウトプット対策をしているだろうか」ということも振り返って見ることも大切ではないかと思います。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。