グループ暗記で記憶の塊を作り出す方法
前回の記事で、暗記をグループ化した情報に分けて、頭の中の「箱」の中に入れて覚えていくやり方を書きました。
【まだお読みでない方はこちらからどうぞ】⇒「【お役立ち暗記法】覚える情報量を圧縮するグループ暗記とは?」://wizzseiun.com/2019/11/24/remember/
今日は暗記事項をグループ化するための具体的なやり方をご紹介します。
たとえば、英語で新しく look for (さがす)という熟語が出てきたとします。
暗記が苦手な生徒は「look for さがす look for さがす look for さがす…」などとひたすら書いて覚えようとします。
しかし暗記とは作業ではなく、記憶を自分の脳にしっかりと留めていくことです。このような方法には限界があります。
また、やっていても全然楽しくありません。
では、こんなやり方はどうでしょうか。
この熟語が出てきたとき、普通に頭に浮かぶのは look at (見る)という熟語です。前置詞違いで過去に習っているからです。
暗記では、こういう連想がとても重要です。
また、習っていれば look after や look up 、look forward to なども浮かんできます。
おすすめするのは、これらの言葉をつなぎ合わせて記憶の塊を作る方法です。
連想で記憶の鎖をつなげていくと情報をグループ化できる
まず、連想できる言葉を頭にいくつも思い浮かべます。
そしてそれらが浮かんで来たら、丸ごとすべてもう一度覚え直します。
忘れているものがあれば調べて確認して覚えます。
look for・look at・look after ・look up ・look forward toは、 似た言葉のため、同一部分(look)と異なる部分(前置詞)が対照的になっていて、単独で覚えるより非常に記憶に残りやすくなります。
暗記の得意な生徒は、ここでたとえば 「look at は『見る』だけれど、そういえば『見る』っていろいろあったな」と更にに連想をするかもしれません。
そこで 次は、「見る」というテーマで、look at ー see ー watch という単語の連想が始まります。
その連想が出てきたら、今度はそれぞれの「見る」はどう違うかももちろん気になります。
更にそれも再度確認して記憶に留めます。
どうでしょうか。このように連想をつなげてくと、「look 」をテーマとしてlook for ー look at ー look after ーlook up ー look forward to ーlook /see/watchー「3つの『見る』の違い」という記憶のグループが出来上がります。
連想をして、自分の頭の中に自分自身がまとめ直した情報として記憶がされていくため、単純に言葉を字面で覚えるのと比べると飛躍的に確実な暗記になります。
学習を主体的にやっているかどうかが能力アップの真の鍵
「時間がないのだから、look for だけ覚えればいいじゃないか」という指摘もあるかもしれません。
しかし何か新しいことが出てきたときに、このような連想をしていくことは、すでに学習したことを再度まとめ直して更新するという意義もあるため、むしろ遠回りでもやっておくべきことだと思います。
実際は、連想して情報を確認するのにそんなに時間はかかりません。むしろ意味のない暗記のための作業をしている時間こそ無駄だと思います。
暗記が得意という人は、こういうやり方を知らず知らずにやっている方は多いのではないかと思います。
このようなやり方だけでなく、与えられたものを自分なりに料理し直して、自分の頭の中にある「箱」に上手く収納していくことをできる人は、主体的に学習を行っていると言えます。
このような暗記のやり方は、一度自分で考えて比較し連想して記憶化をしているため、記憶がなかなか抜けにくくなります。
そして前回書いたように、この記憶の塊を入れた「箱」を増やしていけば、量的にもたくさんのことをスムーズに覚えていくことができると思います。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。