お正月には歳神様がやってくる
明けましておめでとうございます。
2020年がスタートしました。良い年になるといいですね。
元日は今年1年のことを考え、いろいろな抱負を抱くまさに1年の始まりです。
この1年の始まりの時期には、1年間私たちを守って幸せを導いてくれる歳神様がやってくるということから、お正月のさまざまな伝統風習が生まれました。
歳神様はいろいろ調べてみるとどうも高い山からやって来るようです。
山の中はこの時期とても寒いので、せめてお正月の間は暖かく迎えてあげたいものです。
最近ではいろいろな面で正月の行事や風習も簡素化や合理化がされていますが、お正月に新しい気持ちで新年を迎えるという気持ち自体はおそらくずっと変わらないことでしょう。
今年は素晴らしい1年になるといいですね。気持ちをリフレッシュしてこの新しい1年をスタートしていきましょう。
初夢あれこれ
「初夢」については、いつ見る夢なのかということがよく問題にされていますが、元日の夜から2日の朝にかけてみる夢というのが一番多く言われているところのようです。
私は子どもの頃からそう教わってきました。
ただ、新しい年に入って最初に見た夢という考え方もあるようです。
そういえば正月になったけれども
「何日も夢を見てないので『初夢』がなかなか見れないんだよ」
なんてことを言っていた友人もいました。
縁起のいい夢
縁起のいい夢と言うと、必ず言われるのが「一富士二鷹三茄子」です。
「富士山」「鷹」「なす」の夢を見ると縁起がいいようです。
徳川家康に縁の深い駿河(静岡県)の名産品だという話もありますが、どうなんでしょうか。
私はこの中で、富士山だけは過去に初夢で見たことがあります。
しかし、鷹もなすも普段の夢で見たことは一度もありません。
なすが出てくる夢っていったいどんな夢なんでしょうね。なすを食べている夢なんでしょうか。
料理をする人は結構見る人もいるのかも知れません。
夢はいつ見るのか
夢については、ノンレム睡眠とレム睡眠が睡眠時に繰り返され、そのうちレム睡眠時に人は夢を見ていると従来は言われていました。
しかし最近はノンレム睡眠時にも夢を見ていることが分かって来ました。
ただレム睡眠時には脳が働いているため印象の強い夢を見やすいので、ノンレム睡眠時に見る特徴の薄い夢は忘れてしまっても、レム睡眠時の夢は覚えているというのだということが分かってきているようです。
いずれにしても、1回の睡眠で私たちは夢を1つだけ見るのではありません。3~5くらいの夢を見ているのですが、大半は忘れているそうです。
起きる寸前にレム睡眠で夢を見ていた場合には、起きたときに鮮明に夢を覚えていたりするだけということのようです。
だから上記の友人の場合は、寝起き前は大体ノンレム睡眠だったのかも知れません。
夢からわかること
夢について有名なのは、フロイトの「夢判断」です。
フロイトは 夢は自分の記憶を無意識に集めて見るものであって、潜在的な願望をみたすという意味を持っているとして、精神分析学の題材として夢を用いました。
フロイトの功績によって、夢の研究が科学的なものとしてその後大いに進展しました。
その結果、今は心理学というと夢の分析というくらいのイメージがありますが、テレビでもさまざまなメディアでも「夢診断」をよく目にしますね。
きっと今年も「初夢診断」というようなものがたくさんされることでしょう。
豊臣秀吉の中国大返しの話
よく「こんな夢を見てしまったからどうしよう」と言って心配をしている人がいますが、何か変な気がします。
せっかくの「初夢」なのだから縁起のいい話にしたいものです。
この点昔の人は賢かったのだと思います。
そういう場合のために「逆夢(縁起直し)」という言葉を作って、むしろ「逆にめでたい」というようなことにしたりしたそうです。
占いで「悪い結果が出たからどうしよう」と悩んでしまう人も同じですが、所詮心理の問題に過ぎないのですが、そういう暗示をかけられると人は結構悩むものです。
人を幸せにする方向で暗示をかけるのはいいと思うのですが、不安にさせるようなことを新年早々発表する方がどうかなと思ったりもします。
「初夢」や「初占い」でかえって心配事ができてしまった人のために、今回は豊臣秀吉が「中国大返し」の際の逸話をご紹介します。
豊臣秀吉が明智光秀を主君信長の仇として討ち果たすための「中国大返し」という軍事行動をとった際に、本拠地である姫路城から出陣しようとしたとき、陣中の僧が「明日は縁起の悪い日で城主が二度と帰らないという日だからやめた方がよい」と進言しました。
これに対して秀吉はこの僧の予言を笑い飛ばして、「二度と帰らないとはこれほどのめでたい日はない」と皆に宣言したのです。
「自分はすでに討ち死にを覚悟しているから、その場合に城に二度と帰らないのは当たり前である」
また逆に「光秀を討った場合には、天下をとるということだから別の居城を設けるのでそのときも城には帰ってこないのが当たり前である」
という趣旨のことを言い家来の士気を大いに高めて出陣したと言われています。
運命は自分が決めるもの、占いなどは自分のために有利な方向で解釈していくものという考えを持っていたということでしょう。
たぶん「占いで重要な自分の未来は左右されない。自分の『良い』未来のためになる占いこそが、自分にとっての正しい占いだ」という風に思っていたのではないでしょうか。
きっと皆さんの「初夢」や「初占い」では、今年はいい内容が出ると思いますが、
万が一「初夢」や「初占い」でたまたま芳しくない結果が出てしまったって、自分に都合の良い方向で解釈すればいいと思います。
物事は解釈次第、考え方次第なのですから…。
「夢の持つ意味」なんて自分で決めていいんです。
そして楽しい1年をスタートしていきましょう。
今後も皆さんのお役にたつ情報をアップしてまいります。