【確証バイアス】「テストの答案」思い出せますか?

認知バイアス

 私たちは何かを判断する時に

自由な思考で物事をとらえているように思っていますが

判断以前に

その対象となる事実の認識が

偏ってしまっていることがあります。

バイアス(偏り)というものですが

人が物事を認知する時に起きやすいバイアスとして

認知バイアスがあります。

 人間の脳は、コンピューターのように

データをそのまま処理していくわけではなく

独自の知覚のやり方や

あるいは感情というものも通して

判断をしていくという仕組みをもっているので

どうしても偏りが生じます。

でもそれこそが

「人間らしさ」であるということは言えるかもしれません。

テストの答案内容を思い出せますか

 「テストに何を書いたかをすべて思い出せれば、合格している確率が高い」

などという事が言われることがあります。

もちろんでたらめを書いて

思い出せても、合格にはなりませんが

 この言葉は

「自分の学習の成果を『自分自身で過不足なく判断できる』なら

実力がきちんと出せているはず」

という思考に基づくものであると思います。

 実はこの試験の自己採点というもの、

正確に自分の得点を当てられる人は

マークシートで正誤が正確に出ている場合は別として

非常に少ないのです。

 これは、認知バイアスの一種の

「確証バイアス」によるものだと思われます。

確証バイアス

 確証バイアスとは

何か仮説を持っているときには

それを裏付ける情報や証拠を集めがちで

その仮説を覆すような情報や証拠は無視しがちであるという認知バイアスです。

 たとえば

自己採点で、記述問題について微妙な問題があったときに

「これはいける」と思った受験者は

その表現が正しいと言える情報を探しがちで

そういう傾向にある人は

結果として自己採点が甘くなります。

 これに対して

「これは微妙だけど、きっと間違い」と感じた受験者は

その表現が駄目であるという証拠を無意識に探してしまいがちで

そういう傾向にある人は

結果として自己採点が厳しくなります。

 そして、私の経験では

後者の方が合格する確率は高いように感じます。

かなり追い込んで学習をすればするほど

「これはこんな考え方もある」

「この前これに似た表現は誤りになった」など

周辺情報を持っているので

どうしても自分に不利な方向での確証バイアスが生じてしまうようです。

だから結果として合格しやすいように感じます。

 でも、過不足なく正確に判断できた方がいいに決まっていますし

その方が、もちろん合格確率も高いのではないかと思っています。

自分を過不足なく評価することの難しさ

 これは人間の心理として生じがちなもので

ある意味仕方がないものだと思います。

しかし、ここからわかることは

「人が自分自身を過不足評価することの難しさ」だと言えます。

特にスポーツや勉強では

現在の自分自身を適正に評価することが

今後の努力対象を見つけたり

弱点を補っていくためには非常に重要な事になります。

だから

このような自己採点の場合だけでなく

自分の実力や状況を、先入観なく判断できるようになることが

効果的な学習には、とても役立つものであると思います。

 そのためには

「偏った見積もりをしていないか」

「別の見方はないか」

ということを、判断する前に一度立ち止まって考えて見るということをお勧めします。

Aという仮説を持つときには

それを裏付ける情報を集める前に

それを並び立つBという仮説をしっかり立てて

双方同じくらいの根拠となる情報を集めましょう。

そうすれば判断が適正になると思います。

 集団や組織による場合は

こういう検証は正しくできるのに

私たちは

一個人になった途端

確証バイアスの罠に陥ってしまうようです。

こんなバイアスは

ちょっとした考え方のチェックをするだけで

簡単に切り抜けることができるのではないでしょうか。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。


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