【自分を変える発想法】「出過ぎた杭は打たれない」

日本人の国民性を反映することわざ

 「出る杭は打たれる」

こんなことわざがあります。

 これは「能力が高く抜きんでた人は、とかく人にねたまれやすい」という意味と

「余計な事を言ったりやったりすると非難を受けやすい」という意味がある言葉です。

 この言葉は

古くから集団の中での協調性を、美徳としてとらえてきた日本ならではのものであるように思います。

 ただ、この言葉の適用については少し掘り下げて考えた方が良いかも知れません。

 単純に能力が高ければ、人にねたまれて憎まれるかというと

実際はそんなことはありません。

 「能力が高いこと=協調性を欠く」と言うわけではありませんので

その能力をリーダーシップの力や

組織をまとめていく力として発揮して行けた場合には

そもそも「出る杭」にはならないからです。

 出しゃばって何か意見をいう事についても

それ自体が悪いということはなく

どのような組織であっても

 ドラマで見るような

「何を言っているんだ。〇〇の分際で」などという攻撃を受けるようなことは

今時ほぼないのではないかと思います。

 いわゆる「空気を読まない」発言や、自己顕示的な発言をしてしまって

その結果として「出る杭」とされてしまう面もあるように感じます。

 この点をむしろ多くの人が誤解をしていて

発言や行動に必要以上の自粛をしていることが

一番の問題なのかも知れません。

The squeaky wheel gets the oil.

 このことわざと対極にある英語のことわざで

The squeaky wheel gets the oil.

というものがあります。

squeaky というのは「キーキー言う」とか「きしむ」という意味の言葉で

「きしむ車輪は油をさしてもらえる」という意味のことわざです。

 これは、「自己主張をしっかりすれば、周りが評価をしてくれる」という

まさに「出る杭は打たれる」と反対の事を言っている言葉だと言えるでしょう。

私も、日本人的な思考から

「出る杭」のことわざの考え方が、当たり前のことと思っていたので

このことわざを初めて知った時には

「こんなことわざもあるのか」と大変新鮮に感じるとともに

英語圏の人たちの考え方が、私たちとはだいぶ異なっているということに驚いたものです。

今後通信技術の発達で、より世界が狭いものとなって行くに際しては

恐らくこういう文化の違いのギャップが、問題となる場面も多くなってくるのではないかと思います。

すでにSNSでは、世界中の人が日常的に交流をする時代になっているのですから。

周りの考え方でなく自分の考え方から

 でも、こういう物事への考え方というのは

何もことわざや国民性だけで決まっていくものでもありません。

周りの考え方を参考にしていくことも時には必要ですが

まずは、自分の考え方をしっかり持つようにしたいものです。

 その意味で、とても参考になる言葉があります。

それは、松下幸之助氏の言葉で

「出過ぎた杭は打たれない」

というものです。

これを知った時私は

「なるほど」と思い

「やはり何かを成し遂げる人というのは、考え方が違うものだ」と感心したのを覚えています。

 これからの世界で

どのような生き方をするのかを選択するのは

昔と違い、価値観の多様化が進んでいる中でそんなに簡単な事ではなくなっていると思いますが

 他人の頭ではなく、まず自分の考えからスタートをするようにしていきたいものです。

 もし今の自分について

本当はもっと意見を述べていきたいと考えているのに、

他人に遠慮して、思っている事を言えないとか

自己主張をしたいけれども、なかなか踏み切れないというような場合には

 自分を変えるために、こういうことわざや賢人の言葉を参考にすると良いかも知れません。

悩んでいたのは自分だけではないということがわかるからです。

おそらく何かを成し遂げた人であっても

必ずどこかで、自分の中での葛藤を乗り越えて前に進んできているはずです。

 だから「変えよう」という気持ちがもしあるのであれば

こういう言葉は、あなたにきっと前に進む力を与えてくれることでしょう。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。

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