「サクラ」
私たちの判断を誤らせる情報は、色んな形で世の中に存在していて
多かれ少なかれ私たちはそれに騙されてしまっていることがあります。
昔から、悪徳な商売でよく使われる手法としては、サクラというのがあります。
これは、例えばラーメン屋の前に「お金で雇った人を並ばせる」とかいった方法で
店が繁盛しているように見せて、客を呼び込んだりします。
以前はお店屋さんで、こういうことをしている人が結構いたように聞きますが
最近では何と言っても、ネット上の比較サイトなどへのウソの書き込みでしょうか。
多くの人が知らない事ではありますが、比較サイトと言いながら、お金を出せば宣伝をしてくれるようなところもあります。
「お金を出せば★4つは確実」と言われるサイトもあったりするようです。
そんな極端なものでなくても「お客さんが公平に比較して選べるために」という事をうたいながら、一部の業者からお金を集めて広告を可能にしているのは、
そもそも公正な「比較サイト」とは言えないのではないかと思います。
当然、お金を出している業者に有利になるに決まっているからです。
だから、比較サイト内に広告が入っているような所は避けた方がいいでしょう。
比較の対象の一部の店のみ宣伝していれば、それは単に広告サイトということになりますので・・・。
検索していった場合に、お店によって記載されている情報量が大きく異なっている場合には、その多くが有料の広告です。
サイトがお店の登録制になっていること自体はよくあることで問題ではないのですが、特定の店に大々的な広告を許している場合は大きな問題だと思います。
それは比較サイトを読んだときに、情報量の大きな違いで気づくことができます。
そう言う場合に「比較サイト」を名乗るのは、広告をしていることをはっきり明示しない限り、間接的に見る人を騙していることにもなりかねません。
そして聞くところでは多くの場合、書き込みだけで実地にお店の営業を見てもいないのに
それを比較して公表をしていたりするそうなので、それにも驚いてしまいます。
「書き込みの当否は見る人が判断してください」と言って、だいたい免責をうたっています。
もちろん見る人の中には、「サイト自体が責任ある判断をしている」と思い込んでいる人もたくさんいるはずなのにです。
最近はそういうサイトへの批判から
実際に店を調査して、サイトの責任で比較をするような良心的な比較サイトも登場してきています。今後に期待したいところです。
いずれ本当に適正な比較をしているところと、そうでないところでは次第に違いが出て来て、いずれ市場原理で悪いサイトは力を失っていくことと思います。
悪質な書き込み
ただここで問題になるのが、悪質な書き込みです。
もちろん直接ではなく、悪い情報を人に集めさせたりして
色々な形で、競争している相手の業者が他社の批判をしているという話を聞くことがあります。
それを投稿していたりするようです。
そして、明らかに被害にあっているサイトを見聞きすることがあります。
ところが、そういう場合のマイナスの投稿については、とにかく悪い情報ほど価値を持つため、実際とは異なる情報が挙げられがちです。
さまざまな分野で比較サイトはありますが
「本当にこんなにひどいのか」と思われる投稿も見かけます。
信じやすい人は簡単に「こんな店は行かない」と判断しますが、単一の情報で決めてしまうのは非常に危険です。
実際様々な比較サイトで、現実よりかなりひどいことを書かれている店は相当数あります。
私は管理するサイト側にかなり問題があるように考えています。
そして、ネットに疎い人は
「上位に掲載されている比較サイトはきっと信用できる」と単純に思い込んでいますが
上位に掲載するためのSEO対策なんて、今やどこの企業もやっているので、その比較サイトの情報をうのみにしていいかどうかはわかりません。
上位の比較サイトでも、広告だらけということもあります。
メディアの方がもっと恣意的かも
これを聞いて「ネットは怖い」と思われる方も多くいると思います。
しかし実は、テレビや新聞などは、昔からこういうことをごく普通にやっています。
考えてもみてください。
ある時テレビで「千葉県で一番おいしいと評判の海鮮料理店にやってきました」という放映があったとします。
じゃあそのお店が客観的に一番おいしいお店でしょうか。
おそらくスタッフや社員の誰かがリサーチをして「ここがよさそう」という事で取り上げたものだと思います。
そこでは、例えば知人に頼まれたり、キックバックがあったり、様々な裏事情もあるのではないかと思います。
そのお店の近所に同じくらいの美味しいお店があっても、テレビで放映されなければ、逆にその日から閑古鳥が鳴いてしまうかもしれませんが
メディアは、そんなことはお構いなしです。
「事実そのお店自体は美味しいのだから嘘はない」という事だと思います。
しかし、「一部を宣伝するということは他を宣伝しないということ」ですから、差を創り出すことになっているのは間違いがないのです。
「テレビで宣伝されたお店に行ったら、店員の態度が最低だった」とか
「入れなくて別の店に行ったら、抜群においしかった」なんて話も、実際に何回も聞いたことがあります。
物事の良し悪しはどうしても主観が伴うので、メディアが特定の店を任意に取り上げるという方式自体が、公共の電波を使っている以上、もともと問題を含んでいます。
宣伝をするなら、きちんと広告料を取り「広告として」公表すべきなのです。
もっともこういう店紹介では、悪い情報は余程の場合流さないので、実際には表立って問題にはなることが少なかっただけでしょう。
比較されて売り上げを下げた店も、過去にはたくさんあったはずです。
しかしネットでは、悪意のある情報を審査も十分にせず、掲載しているサイトが多いので、その点は本当に注意が必要です。
WEB上で情報を正しく得る方法
ではどうしたら、そういう真実ではない情報をつかまされないようにできるでしょうか。
そのためには、まず比較サイトを盲目的に信用しない事です。
最低限「サクラはないか」「悪意の攻撃を受けていないか」くらいは留意して読むべきです。
私などは、悪い評価が複数ある場合には、まず悪意の投稿を疑うようにしています。
評価が少ないお店は結構ありますが、
たとえば2つだけ評価があり、その2つともが悪い評価という事は、現実にはよほどありません。
とても嫌なことがあって書き込む場合も、稀にあるのかも知れませんが
むしろ普通は、評価数が少ないお店の評価は、真ん中くらいになるのが実際だと思います。
良い評価がありその中に悪い評価がある場合には、信ぴょう性があるような気もします。
そこでお勧めなのは
上位の比較サイトだけでなく、中堅どころの比較サイトも必ずいくつか見るようにするといいと思います。
複数の比較サイトで、すべてある程度悪い評価が出ている場合には、それは実際に悪いのかもしれません。
悪意の投稿者は、そんなには暇ではなく複数のサイトに悪意の書き込みはしないからです。
でも特定の比較サイトにだけ、妙に投稿が多いような場合には、間違いなく何かありますから信用できません。
もっとも、知りたいのは「より良い所を探す方法」という事になるかと思いますが
それは比較サイトだけでは、なかなか難しいと思います。
そのお店のWEBサイトは、必ず見るべきです。そしてお店の方の「考え方」をよく読むのが良いでしょう。
比較サイトより、よほど判断材料があると思います。
まとめてみます
以上の事をまとめるとこういうことになるかと思います。
①比較サイトをうのみにしない。
②比較サイトを複数確認する。記事数がやたらに多くて良い事ばかり書いてある店は同じ人が投稿していないか注意して読む。一部のサイトでのみ悪い評価が複数ある店は、実は良い店かもしれない。
③お店自体のWEBサイトを必ず見る。お店の方の考え方をよく確認する。
時間があればこういうことをやることで
はずれをつかむことはかなり減らせると思います。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。