関数の仕組みとは?
中学校の数学では関数として、1年で比例反比例、2年で一次関数、3年で二次関数を学習します。
そして高校に入ると、三次関数の微分など、さらに学習を進めていく事になります。
これらは言葉の通りすべて「関数」です。
「関数」というのは、文字通り「特定の規則性をもって互いに二つの数が関係を持っている」場合に使われる言葉です。
難しい言い方をすると 「変数X、Yがあり、Xの値を定めるとそれに対応したYがただ一つに定まるとき、YはXの関数であるという」などど定義づけられます。
でもこれだけではよくわかりませんね。
これを、簡単に言うとこういう話です。
自動販売機に100円入れるとジュースが1本出てきたとします。
200円入れれば2本出てきます。もちろん壊れていない限りですが・・・
消費税がかからないという点も今回は無視してください。
このときの自動販売機が、関数における関係式であり
100円が変数x、1本がyという感じです。
100円入れたのに、場合によって1本であったり、3本になったりはせず
かならず1本出て来る仕組みになっているので
入れたお金(x)と出て来る本数(y)が1対1で対応していて
「互いに関係がある」と言えます。この仕組みが関数というものなのです。
実は同じことをやっているだけ
関数の基本は、たとえば一次関数ではy=ax+b
二次関数ではy=ax2 のような関係式がありますが
これにx=3 y=6のような数値を代入してaの値を求めるというような問題が基本問題として問われます。
このやり方は、実はどんな関数でも同じです。要は「代入」すれば、ほとんどの基本問題は出来てしまうのです。
比例でも反比例でも
一次関数でも二次関数でも三次関数でも
すべて同じことをやっているに過ぎません。
ところが驚くべきことに、
比例でスイスイと代入で出来ていたことが
一次関数になると文字の数が多くなることもありますが
単純な代入のあたりから全くできなくなる生徒が続出します。
同じことをやっているという事を説明すると、ようやく意味をつかみますが
それでも混乱の挙句「関数は苦手」となってしまう人もいます。
更に二次関数になったらなおさら「わけがわからない」という状態になったりします。
こういう状況になる生徒は多くの場合、関数を同じ仲間と見ずに新しい暗記単元ととらえてしまっているような気がします。
「何で何回も同じことを勉強するの?」
関数はバラエティに富んでいますが
ベースとなる式が変わるだけで、代入して数値を出すゲームくらいに思えば
関数ほどワンパターンなものもありません。
グラフについても、相互にやり方は共通していて、それなのに数字を入れていくにつれて
まるで別の幾何学的な姿が出現してくるので、楽しい事この上ないと感じる生徒もいます。
そういう生徒から、こんなことを言われたことがあります。
「何で何回も同じことを勉強するの?」
そうなんです。
関数をしっかり勉強していると、式は違うのに、まるで同じようなやり方をしていることに気づ、こういう事を考えるようになるのが自然なのです。
勉強の基本と言うのは暗記ではなく、その単元の考え方の根本を知ることだと思います。
このことは、「関数」というものの考え方をしっかりつかんでしまえば
新しい関数が出て来る度に、次々にたくさんのことを丸暗記などしなくて済むということを示しています。
「一番重要なポイントは何か」それをつかむような学習が重要なのだと思います。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。