類義語
類義語は似た意味の言葉です。対義語が反対の意味に対して類義語は近い意味になります。
たとえば、「案外」と「意外」、「企画」と「計画」という感じです。
ただ対義語もそうですが、類義語は「似ている」の範疇をどこまで取るのかによって
「本当に似ているのか?」と思えるようなものもあります。
またその言葉の意味のとらえ方が違うと、類義語が浮かばないということもよくあります。
「『移転』の類義語は?」と聞かれたときに多くの人はおそらく「移動」と答えるでしょう。
しかし多くの本に出ている類義語は「転居」だったりします。
答えを聞いて「ああ引っ越しの方か」と気づいたりするのです。
*もちろん「移動」も類義語として正解だと思いますが、学校の先生が柔軟に〇をくれるかどうかはわかりません。
まあ、そういう意味ではクイズのようでもあり、面白かったりもしますが
問題なのはこれが入試に出たりするということです。
こういうのは楽しむだけにしておけばいいのにと思ったりするのですが、どうでしょうか。
機能の類義語
皆さんは「機能」の類義語と言われて、パッと頭に浮かぶでしょうか?
「機能」という言葉は意外に意味をとらえにくく、正しく意味をつかんでいる人は少ないかも知れません。
最近ではPCや電子機器で見慣れているので、「機能」と言うとまず英語でfunction(ファンクション)を思い浮かべる人もいるかもしれません。
「機能」は「もののはたらき」のことを言います。
だから似た意味の言葉としては「もののはたらき」を示す熟語になるのですが
意外にパッと出てきません。
結果から考えると「効果」が浮かびますが、ちょっとニュアンスが違います。
それで答えを見てみると「作用」となっています。
確かに「作用」は「もののはたらきが行われること、またはその結果」という意味合いなので似てはいます。
でも聞いた感じ「おやっ」と思うのは私だけでしょうか。
「機能」はたとえば「人体にはこういう機能がある」のような使い方をすると思いますが、
「作用」だと「人体がこういう作用をする」と言っても、イメージが違いすぎませんか?
この違和感は「機能」が「すでにそこにある仕組み」的な意味合いなのに
「作用」は「はたらきかけをする」という事が大前提の言葉だからです。
なのでちょっとイメージが離れすぎている気もします。
ただ「他にあるのか?」と言われれば思い浮かぶよりよいものはないのですが…
高慢の類義語
「高慢」と言うのは簡単に言うと言い方が悪いかも知れませんが、「お高くとまって偉そうな感じ」という意味です。
じゃあ類義語は何でしょうか。
気持ち的には、こういう態度に対して人がよく言う「何様!」というのが出て来ますが、これは話し言葉の一部になるのでちょっと類義語としてはおかしいでしょうね。
他にパッと浮かぶのは「傲慢(ごうまん)」ですが、よく出ているのはこちらではなく「自負(じふ)」です。
「自負」と言うのは「自分に自信を持ち誇りに思う事」で、確かに意味的には共通する部分があります。
しかし「高慢」はどちらかというと外に出ている態度であり
「自負」はほぼ内心の問題なので、はっきり言って相当ニュアンスが離れていると思います。
これは「傲慢」の方が近いでしょう。
「自負」をしていても「高慢」でない人は多く
逆に「高慢」な人は割と自信がなく「自負」もないのではないでしょうか。
こう見てくるとなかなか面白いです。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。