【モチベーション】二宮金次郎はなぜ歩いて本を読んだのか?

 二宮尊徳 : 江戸時代後期の農政家で、小田原藩をはじめとして数多くの地域で荒れ果てたした農村を立て直し、農村が立ち行くためのアドバイスや施策を行い貧困で苦しむたくさんの人々を苦境から救った。幼名は二宮金次郎。大正・昭和の頃には、全国の小学校に二宮金次郎の銅像が多く設置された。薪を背負って本を読む銅像が有名。  なかなか子どもが勉強をしなくて、つい何回も 「勉強しなさい」 「宿... (続きを読む)

【千葉周作の合理性】それ剣は瞬息、心技力の一致

 千葉周作:江戸時代に近代的剣術の始まりとも言える北辰一刀流を創設した剣術家。それまでの、天狗や神に秘法を授かったとかいう表現を使ったり単純な剣術の手を装飾して神秘的な名称にしたりするだけなど、形ばかりを重んじる剣術の指導のやり方を改めて合理的な指導を行った。また指導方式としてもそれまで主流であった危険もある組太刀の稽古ではなく、防具を使う竹刀稽古を本格的に採用した。合理的指導により剣術... (続きを読む)

【歴史学習のコツ】すべて言えますか?「幕府の名前」覚えていますか?将軍に次ぐ「No.2の役職名」

幕府の比較が意外にできない  歴史で幕府について学びますが、「幕府の名前をすべて言ってみなさい」と質問しても、すべて言える生徒はなかなかいません。 答えは簡単です。鎌倉幕府・室町幕府・江戸幕府です。  実はこの3つの幕府については、大変学習がやりやすいところだと私は思っています。 なぜかというと、きれいに比較できる内容がわりとたくさんあるからです。  以前の記事でも... (続きを読む)

【明治維新の四字熟語】なぜ必要だったのか?「富国強兵」「殖産興業」

明治維新の学習  徳川幕府が倒れて明治になり、天皇中心の政治体制が始まったのが明治維新です。 私たちのイメージでは、江戸時代と言うとかなり昔で自分とは関係があまりないような気がしますが、  明治ともなるとそんなに昔でもなく、文化面では現在に直接つながるようなものも出てきているので、 明治維新を境に一つの大きな区切りがあるように感じるかと思います。  さて、その明治維... (続きを読む)

【項羽と劉邦】不公平が為政者にもたらすもの

 項羽:漢の国を創設した劉邦と天下を争って敗れた楚の武将。  始皇帝で有名な秦を滅ぼすための軍を率いて大きな勢力を作り西楚の覇王を名乗った。軍事的には圧倒的に有利であったにもかかわらず、最終的には劉邦の漢に敗れてしまう。最期の時に述べられた「四面楚歌」の言葉は、現在も周囲が敵ばかりで助けがないことを表す言葉として使われている。  対照的な項羽と劉邦  「項羽と劉邦」の話... (続きを読む)

【高校受験社会】出題者がそれを出題する理由とは?

受験で出そうなところは?  高校受験のシーズンです。 受験生の方は当然、どんな出題がされるのかについては大変興味をもっていることとと思います。 社会科は言ってみると暗記科目ですので 平板にどこからも出題があるような気になります。 しかし、出題を分析してみると 「あれ?ここはやけに出ているな」という所があります。 でもこれは偶然などではありません。... (続きを読む)

【古典の学習】なぜ古典に皆興味を失ってしまうのか?

古典の魅力  普通は、中学で古典について学び始めます。 古文と漢文の勉強を習い、古文であれば、だいたいは「竹取物語」や「枕草子」あたりから徐々に勉強していきます。  最初に古典を学習する際には、英語を初めて学習する生徒と同じで 皆新しい学習に胸を躍らせて学習をスタートします。 教える側もそんな生徒の気分を感じて、つい熱が入るものです。  ところが、高校... (続きを読む)

【好奇心の威力】おかしくないですか?「関ヶ原で家康と戦った相手の名前」

関ヶ原の戦いは誰と誰の戦いだったか  歴史で戦国時代の終わりから安土桃山時代と順に勉強していくと 大きな出来事として関ヶ原の戦いが出てきます。  「誰と誰の戦いだったのかな?」  最初に勉強するときには、皆まずそれを知ろうとします。  関ヶ原の戦いでは、東軍は徳川家康を中心として戦い、西軍は、総大将は毛利輝元ですが、事実上石田三成が中心となって戦いを行いまし... (続きを読む)

【受験の未来】「今世界に存在しない乗り物」を描きなさい。

受験制度の発端  明治維新が成功して新しい国づくりをしようとしていた日本は、 とにかく列強諸国に負けない国を急ぎ作り上げるために 藩閥や身分制度の弊害から離れて、個人の能力を基準に優秀な人材を求めようとしました。  いわゆるエリートを選抜して、天皇の下で諸外国に負けない強い軍事力と経済力を備えていく日本を動かす原動力にしようとしたのです。 当時はまだ、幕末の... (続きを読む)

【日本語の奥深さ】「に」と「で」だけで変わる「伝えたいこと」

 わかるのに上手く説明できない「助詞のニュアンス」  中学校の国語の文法の学習で助詞や助動詞を学習しますが、 苦手意識を持つ生徒は実に多いです。  ただ、助詞や助動詞を使えないという訳でもありません。 たとえば、中学文法でも重要なものとして 「れる」「られる」という助動詞の用法を学習しますが 「僕はそのネコに引っかかれる」 というのが「受け身」の... (続きを読む)