【夏からの高校受験対策】受験向けの対策が必要な理由とは?

受験対策を学校の勉強とは別にやる必要性

 中3の夏の時期になると多くの塾で夏期講座(講習)を開講します。

受講されるかどうかを検討されている方もお見えになるかと思います。

どうして学校で毎日学習をしているのに

受験に向けて夏期講座が必要になってくるのでしょうか。

今日はその疑問にお答えしたいと思います。

「なぜ学校と別に受験対策をしないといけないのか?」

 それは中学校の学習カリキュラムに理由があります。

中3だからと言って、公立の中学校は受験向けに指導のカリキュラムを組みません。

 これは当然のことで

高校へ進学するのは全生徒ではないからです。

だから、受験向けのカリキュラムは「組めない」といった方が正確かも知れません。

 そうすると、どういう事になるかと言えば

まず1・2年生の復習を正面から授業を使って行うことは難しくなります。

ただ割と多くの学校で定期的な副教材をベースにした学内テストなどを行い

そこで復習内容を生徒が勉強できるようにしていたりはします。 

 でも十分に復習として教えてくれるかといえば、

なかなかそういう時間は割いてはもらえません。

自然な流れでここは塾や家庭教師の出番になります。

中3では取り上げない内容

 また、中3では全く取り上げない内容もあります。

社会の科目は歴史・地理・公民ですが

この中で地理については多くの中学校で

中2までに終了してしまい

中3では学習をしません。

 地理が苦手という生徒は意外に多いのですが

受験直前に学校でも1年間やらないということになれば

これを自力で振り返るのはなかなか難しいことでしょう。

 歴史にしても3年の最初には学習をしますが

すぐ公民に入ってしまいますので

受験前の時期には学校で勉強はしません。

 こういった分野で苦手を抱えている生徒は

別個にしっかり復習を行う機会がどうしても必要になるでしょう。

受験の出題と学校の学習との大きなギャップ

 実はこれが一番大きい問題なのですが

受験の出題と学校の学習との間に

大きなギャップがあるということが

私たち塾なくして生徒が受験に立ち向かえない大きな理由になっています。

 たとえば

中学の歴史の学習では

「古墳時代はこんなことがあった」

「次に飛鳥時代はこんなことがあった」

というように順に学習を詳しく行っていきますが

受験では

1つの年表に旧石器時代から第二次世界大戦が書いてあって

さあ「織田信長が活躍していたこのAという世紀には、ヨーロッパで何が起こっていたか?」

というような聞き方が当たり前のようにされます。

 時代順に丁寧に勉強をしていて

全時代を見渡した学習内容や

海外と国内が同じ時代にどういう状態だったかを学ぶ同時代史など

普通にはわかるはずはありません。

 「学習の際にそういうことも意識しておく」というのが文科省の考えのようですが

中学1年の1年間歴史の定期テストがすべて満点で、歴史が大の得意な歴史マニア学生だった私でも

そんなことは中学校の勉強中には無理だったと思います。

そしてこのような横断的学習を学校の社会の時間に正面から教えることはないと思います。

同時代史が受験での出題ではかなりポピュラーになっていますが、

では学校で「同時代史」というタイトルの指導があるかと言えば

一部の熱心な教師を除いて

ほぼありえないと言ってもよいと思います。

一度学校の先生が「よく出る同時代史」というプリントを学校の授業でやったというのを

生徒から聞いて感動したくらいです。

それくらいあまり取り上げられません。

 ちなみにその学校の先生は塾の教師を以前していた先生でした。

学校で正面から取り上げないことを入試で多く聞くというのもどうかと感じたりはしますが、

 いずれにせよ、別のまとめ学習が必ずなくては太刀打ちができません。

たとえば

「大塩平八郎は何時代のどこの人?」 

「南蛮貿易と朱印船貿易ってどう違うの」 

と言うようなことを聞かれれば

社会が得意な生徒でも

一度は準備をしておかないと

意外に正解はできません。

 そういう横断的な知識を整理し直す時間が必要なのです。

復習をする時期

 受験へ向けて過去問題をベースにした実戦的な対策はもう少し先で良いと思います。

中学校の夏以降で習う学習内容がかなり入試問題に出されるため

未習のものが夏の時点では多いからです。

 夏のこの時期には

1・2年の復習がお勧めです。

それも上記に挙げたような

横断的な学習が重要になってくるかと思います。

 3年になってからの復習だけをやっている生徒も見かけますが

秋以降の実力テストでは

やはり1・2年の復習を十分にやった場合とそうでない場合には

顕著な差が実際に出ています。

 この時期の過ごし方は先々に影響を及ぼす可能性がありますので

注意が必要かと思います。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。

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