【アウトプット】同じ実力で得点が違う?

インプットだけではない

 およそあらゆる試験において

学習内容を頭の中に入れていくインプットは必須ですが

試験で得点を実際に取るためには

アウトプットを注意深く行わなくてはなりません。

アウトプットとは、試験の現場で

時間内に正確に、それまでインプットした内容を試験問題に適合した形で解答するという過程です。

同じ実力でも得点が変わる

 私が旧司法試験を受験していた頃

短答式試験という第一段階の試験には

ほぼ毎年合格をしていました。

 倍率は大体5倍程度の難関でしたが

一度実力がついてしまってからは、割と問題なく合格をしました。

もっとも、勝負どころの論文試験には落ち続けたということになりますが・・・。

 模試も毎年受験をしていました。

では模試も毎年優秀な成績であったかというと

決してそうではありませんでした。

当時の短答式試験は、憲法民法刑法の3教科で各20点合計60点という配点でした。

大体本試験の合格ラインが44~48点あたりで

模試でもそのあたりの得点が合格ラインで設定されていました。

 ある年には50点以上連続で得点できて、常時成績優秀者になった時もありますが

別の年には本試験まで一度も合格推定点に届かなかったこともあります。

ところがそんな年でも、本試験では合格点をかなり上回って合格出来たりしました。

 何がこのような違いを生んだのでしょうか。

 現在指導をする立場に立って

この時のことをよく思い出します。

 実力的にはいつも十分に合格する力がありましたが、

模試の際のアウトプットが良くないときがあり

明らかにそれが

このような得点の波を作りだしてしまっていたのだと思います。

 短答式試験は当時、事務処理量が膨大で

限られた時間内で、正確に合理的に問題を処理する能力が

知識とは別に必要される出題形式でした。

 得点が高かった年を振り返って見ると

その年は、早期から事務処理演習を十分に行っていました。

よく国家試験対策では行う人がいるのですが

短時間演習というのをやっていました。

当時試験時間は3時間半でしたが、これを2時間40分で済ませる練習をしていたのです。

 時間との闘いについて自分の中でアドバンテージを取れたため

余裕があり高得点を取ることができていました。

 これに対して得点の低かった年は

法改正などがあり、知識の確認などのインプットに大きく時間を取られて

時間対策が十分に出来ていない年だったということに、後で気づきました。

インプットと別の対策

 このように試験対策というものは

インプットとアウトプットのバランスの中で

車の両輪のように対策をしていかねばならないものです。

 テストで思うように得点が取れない場合には

まず「なぜ得点が上がらないのか」

それを徹底的に分析するべきです。

インプット不足であることが多いかと思いますが

実はアウトプットに大きな問題があることがあります。

得点が上がらない理由にアウトプットの問題があるのであれば

アウトプット対策を具体的に計画的に行う必要があります。

 アウトプット対策はイメージをしにくく

実際にやっている人も多くはないので

「効果があるのか」と思われる方もいるかと思いますが

たとえば上記のような短時間演習などの効果は、極めて大きいものがあり

司法試験に限らずあらゆる試験やテストに有効な方法です。

初めてやったその日に

すでに「なぜ時間不足になるのか」に自分が気づくことが多いと思います。

非常にお勧めです。

他にもアウトプット対策は

知識が足りないのとは異なり

支障になっているポイントを知り支障を取り除けば

劇的に効果が出るため

対策としては効果が大きい傾向があるように思います。

一度考えてみてはいかがでしょうか。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA