【伝えたい心】意味の「通じない」作文を書く方法・情景が目に浮かぶ作文を書く方法

 よくわからない作文

小学生や中学生に作文を書かせると

「なかなか上手に書けるな」と思える作文もあれば

「意味がわかりにくい作文」に出会う事も多々あります。

 どんな作文が「意味がわかりにくい作文」なのでしょうか。

 例を挙げてみます。

「昨日お兄ちゃんとサッカーをしました。楽しかったです。

ゴールキーパーに向けて思いっきりけると、ゴールが決まりました。

そこへちよちゃんが来たので、今度はなわとびです。

上手くできるのですごいと思った。でも、たか君はあまりうまくありません」

こんな作文を結構見ます。

どうでしょうか。

 敬体(ですます調)と常体(敬語を用いない言い方)が混ざっている点も良くありませんが

何よりも、誰が何をやったかが良くわかりませんね。

更に、途中で突然「たか君」が出て来て

「これ誰?」という感じです。

 よく見られる「意味がわかりにくい作文」の代表例が

このような「主語がない作文」です。

日本語は主語を省略する言語

 英語ではたとえば

「サッカーをしました」と言う時

I play soccer .と言いますが

Play soccer. と言えば別の意味で

「サッカーしろ」になってしまいます。

特別な場合以外主語は省略されません。

 よく言われるのは

日本のような島国では

主語をはっきり言わなくても意思疎通ができたため

主語の省略が多くされるようになったという話ですが

 実際、日常会話でも

「ぼくは昨日サッカーしたよ」と言う事はあまりありません。

私たちは、自分がやった場合でも

わりと普通に「昨日サッカーしたよ」とだけ言います。

 だから作文を書く場合も

上記のような文章になるのは、当然と言えば当然の事です。

「昨日僕はお兄ちゃんとサッカーをしました。楽しかったです。

僕がゴールキーパーのお兄ちゃんに向けて、思いっきりけると、ゴールが決まりました。

そこへ千代ちゃんが来たので、今度はなわとびをしました。

千代ちゃんは上手くできるので、すごいと思いました。

でも、一緒に来た千代ちゃんの弟のたかし君は、あまりうまくありませんでした」

 本来はこういうストーリーになります。

 会話とは違い、主語がきちんと決まれば

このように非常にわかり易い文章になります。

何を伝えたいか

 ただ、ここまではあくまで意味の「通じない」作文の書き方、

つまり学校での作文で注意する点は何かというお話です。

 メッセージ性やインパクトというような

表現の力という面で考えるとまた違った側面があります。

二つの文章を比べて見てもらうとわかりますが

きちんとした文章は、迫力と言う点では少し物足りないかも知れません。

 冒頭の、主語のない下手な文章の方が

何だか味があって、気持ちが伝わって来るように思えるのは私だけでしょうか。

正確に伝えると言うことであれば、敬体常体を区別して

主語を整えて、「てにをは」にこだわってということになりますが

やはり一番大切なのは「何を伝えるか、伝えたいか」です。

細かい点までよく注意がされているのに

肝心の内容を読んでもあまり情景が浮かんでこないような文章は

お役所の公文書や法律文書と同じで

あまり面白いものではありません。

良い文章を書くには

「読み手に伝えたいと言う気持ち」ということがやはり圧倒的に重要です。

細分にこだわり過ぎて

作文を難しいものにしてしまうのは避けたいところです。

まずはそこから考えていきたいですね。

今後も皆さんのお役にたつ情報をアップしていきます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA