国文法の代名詞
国語では、代名詞をおそらく中1くらいで学習をしますが
かなりの生徒が苦戦します。
代名詞は、物や人を指し示す言葉であり、文字通り名詞の代わりになる単語です。
人についてなら、「彼」や「彼女」といった言葉がこれに該当します(人称代名詞)
あるいは、指示語として「ここ」や「これ」のような言葉がこれになります(指示代名詞)
代名詞の理解が進まない理由は、一番重要な特徴である「名詞の代わり」という事がよくわかってない事にあります。
山田君(名詞)の代わりに「彼」と言い、
公会堂(名詞)の代わりに「そこ」と言うから代名詞なのですが
たとえば指示代名詞であれば
「この」「あの」のような連体詞と混乱している生徒が結構います。
でも「ここ」は特定な場所の名称の代わりに言いますが
「この」は何かの代わりではないですね。
これがまず代名詞について、混乱を防ぐ一つの方法です。
名詞の代わりなのに名詞?
以前の中学国語では、代名詞は独立の品詞として、動詞、形容詞、代名詞、名詞・・・というような形で指導されていましたが、
今は代名詞は、名詞の1つの種類として学習します。名詞に含まれるとされます。
分類法としてはどちらも正しいとされているようですが、何かちょっと違和感があります。
名詞の代わりに使われる単語だから、名詞に分類されるのはおかしいのではないかとも考えられるからです。
名詞なのだったら、最初から「代」の字はつかない名詞(普通名詞)」になりませんか?
名詞に含まれないから「代」の文字をつけられているのですから…
生徒の中にも、そんな疑問を持つ者もいるかも知れません。
何にしても国文法の品詞分類は、わざと難しそうに見せる用語がたくさんある上に、
意外に理路整然となってない部分もあり
それが、生徒が敬遠しがちになる理由となっている気もします。
たとえば、ほとんどの生徒がよくわからない「活用する」という言葉なんて
実は「変形するかしないか」という意味でしかありません。
「普通の呼び方にすればもっと文法も人気が出るのに」とつい思ってしまいます。
生徒が代名詞に気づく方法
このように、なかなか身近に感じにくい代名詞ですが、生徒が一瞬でその意味に気づく方法があります。
それは、同じ時期に英語で学習する人称代名詞が国語に出てくる代名詞と同じだと示してあげる方法です。
有名な例の I(アイ) my(マイ) me(ミー)って奴です。
これを一生懸命に覚えている生徒は、ほとんどがすぐに「ああ、あれが代名詞か」と思って、その意味を悟ります。
これはかなり効き目のある方法なので
代名詞でお困りならぜひお試しください。
ただ英語では、名詞と代名詞は別々になっているので、そこでまた?とならないようにはしたいですが。