【よくある個人懇談】先生「ちょっと難しいです」保護者「わかりました。変えます」塾「全然大丈夫なのに、どうして?」

「学校の先生だから受験についての情報を1番知っている」という誤解

 12月のこの時期、各中学校では3年生の保護者と本人、そして学校の先生による三者面談(個人懇談)が行われることが通例です。

 多くの地域では、この時期に志望校をほぼ決めてしまうため(学校が管理のために決めるという意味ですが)

保護者も学校の先生も生徒も、皆緊張して面談に臨みます。

 そしてこの三者面談では、塾の関係者なら誰もがおそらく知っていることですが

多くの「どんでん返し」が起こります。

3年生の最初から行きたい志望校を決めて、それに向けて対策をして準備をしてきた生徒が

塾の模試でまずまずの合格可能性を取っているのに(例えば80~85%)

 学校の先生が内申(評定点)を見て

「ああ、ここは難しいですね。ここに志望を変えたらどうですか」と言われ

保護者は軽々と「難しいんでしょうか」と聞き

時には「塾の模試ではいい成績なんですが」などど聞いても

先生が「ここは競争率が高いですから、昨年は倍率も高かったですよ」

などと言うと、本当に簡単に志望を変えてしまいます。

これを「どんでん返し」と呼んだのですが、実際にどこの塾でもこれには悩まれているようです。

 なぜこんなデータにも反する進路指導に保護者が従ってしまうかと言えば、

大きく言うと2つの理由があります。

まず1つ目は、「学校の先生は受験の情報を1番知っているはず」という誤解です。

高校受験への合格可能性で一番信用できるのは数値

 当たり前のことですが

模試の会社が行っている、高校受験のための模試の結果として出てくるデータこそが

受験においては一番信頼してよいものです。

 受験者のための親身になった正確な情報がそこには掲載されています。

偏向情報を世界に発信し続けているマスコミなどは、模試会社の爪の垢を煎じて飲むべきでしょう。

もちろん人間ですから、

当日あがってしまったり、ミスを多発することもありますが

内申点と実力の相関で、多くの生徒が受験したデータにより算出された模試のデータは

多くの場合、結果と比べてみても実際に合致しています。

 これに着目して、学校でも模試の会社のデータを参照しているような県もあるようですが

そうでない県も多いようです。

全国学力テスト自体で、かなり昔から成績データを受験のためのデータとして使うことができないようになってしまい、

むしろ反対勢力によって「そういうことが良くない」という風潮になってしまっているため

そういう多くの県では、受験指導としようとしても

手掛かりになるのが、生徒の学校内での評定と先生たちが見た主観的な実力しかなく

むしろ学校の先生たちは、自分が参考にできる進路指導のデータが少なくて困っていることが多いのではないかと思います。

 その証拠に、学校の先生のアドバイスでは

学校間の難易度を逆に捉えているような場合があったり

前年度の倍率だけを手がかりにするために

実力的には楽勝なのに「絶対無理」と言ったりして、

 模試の結果などから情報を把握している塾側から見ると

「本当に大丈夫か、この先生」というような指導が多々見られます。

 ところが保護者の方は、そんなことは知りません。

盲目的に「学校の先生が言っているから」ということで信頼しきっています。

そして非常に多くの場合、こんな状況もあって学校の先生の進路指導は極めて慎重です。

「合格確実」と思っている場合に「まあ、大丈夫かとは思いますが・・・」というような表現をします。

データとして「確実」な場合(95%以上)に学校の先生がどうアドバイスをしたかを

大体の記憶ですが、書いてみると

「まあ、大丈夫かとは思いますが、しっかり滑り止めを」

「五分五分ですかね」

「ちょっと危ないかも知れません」

「ここは避けた方が良いかも知れません。人気があるので。それでも受けますか」

こんな感じです。

そりゃあ志望校を変える生徒も続出しますね。

 よく保護者の方にお話をするのですが

学校の先生だからと言って受験に関して、学校間や教育委員会経由で塾や保護者が知らない特別な情報を持っているということはありません。

もしも特別な情報を持っているとすれば、それは不正にあたり大変なことになるからです。

だから「学校の先生は生徒を一番長く見ていて、その生徒のことを一番知っている」のは正しいことですが

「学校の先生が一番受験についての情報を持っている」というのは間違いなのです。

そのことを頭に入れて個人懇談に臨むべきでしょう。

教師の責任の重さ

 もう1つは学校の先生の、進路指導における責任の重さです。

これは私たち塾の教師も同じではありますが、学校の先生の場合世論やマスコミなどから叩かれることも多いため

私たちよりずっと責任を重く感じている人が多い気がします。

 だから、上記にもあるように

進路指導は慎重の上に慎重になってしまうのです。

語弊を恐れずに言えば、チャレンジしたい生徒にストップをかけるという面が間違いなくあります。

 事実私はもう40年近く前になりますが

実力的にも内申的にも十分合格可能性が高い状況にありながら

その年誰も受験しなかった「A高を受験したい」と申し出た時

教師3人くらいに教室に半ば軟禁されて、受験をあきらめさせられたという経験があります。

もう時効なので先生たちにも迷惑にならないので書きますが

 私が塾を始めたのにはこの事件の経験から

自分は少しでも本気でチャレンジする人の力になりたかったということもあります。

まあ、中3とは言え簡単にあきらめてしまった自分も、世間知らずだったとも言えますが・・・。

 しかし、情報が少ない上に重い責任を負っている学校の先生の気持ちは、痛いほどわかりますので

学校でも偏差値模試を、せめて県内共通くらいのものはできるように、政治の力で何とかした方がいいとは思います。

 いずれにしても

こんな時期なので、当然弱気にはなるかと思いますが

学校の先生のアドバイスを盲信して、

今まで積み重ねてきた努力を忘れて、決めていた志望校を安易に変えてしまうことだけは

決してしないようにしてほしいです。

 少なくとも塾の先生や家庭教師の先生によく情報を確認してから、決めるようにしましょう。セカンドオピニオンは重要です。

いやむしろ塾のデータをファーストオピニオンにした方がいいと思いますよ。

数字は嘘をつきません。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。


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