【復習の意味】知っていますか?「記憶は嘘をつく」という事

復習の月

 日本では3月は、ほとんどの学校が年度終わりを迎える時期にあたります。

卒業式や修了式が行われ、春休みがあって、4月から新年度と言う場合が多いと思います。

学習面では、新しい内容の学習を進めていく時期がそろそろ終わり、復習的な単元だったり、

学校によっては復習用の副教材を使ってテストなどをするところもあります。

 言ってみれば3月は「復習の月」と言えるかもしれません。

復習の意味

 復習をすることの意味は、言うまでもなくすでに学習したことを振り返り

理解できているかどうか、知識として定着しているかどうか、あるいは問題に対応する形で生きた情報として自分のものになっているかどうか

そういったことを確認することにあります。

 ただ実際にはどうでしょうか?

「すっかり全部覚えていないこと」

「覚えていたつもりがまったく違っていること」

逆にそんな事が確認できてしまって大いに慌てる、そういう状況が見られることも多くあります。

 もちろんそれは悪い事ではなく、もう一度やり直せばいい事ではありますが

復習の前提として、1回目にある程度しっかりやってあるかどうかは大きな違いを生むようです。

記憶が嘘をつく話

 しかし、かなり得意になるくらい1回目の学習を丁寧にやって、その後少し経って復習をしたときに、

普段から学習を一生懸命にやっている生徒ほど、陥る「妙な事態」というものがあります。

それは、「自信をもって覚えていると思っていたことが、実は正反対であったという事態」です。

例を挙げれば

地理で学習する「扇状地」は山の中の盆地に川が流れだしてできる地形で

「三角州」は河口付近に川の流れにより砂州ができる地形ですが

これを最初に学習したときに「三角州は河口で扇状地は盆地」と確かに覚えこんでいて

「ここは間違いやすいから」と思って重要だと意識をしていたので

後日問題が出たときに

「これは重要だったところだ!」と思って自信満々に

「三角州は盆地」と思って誤答してしまったりするのです。

重要度もわかり確実に覚えたはずが、正反対の間違いを書いてしまうという状況ですが

意外にもこういうことは多いと思います。

これは「記憶が嘘をつく」という現象だと私は思っています。

たくさんの情報量を頭に入れる人ほど生じやすいもので、類似の概念というものは

意外に記憶の手掛かりがないと

「類似である」「重要である」と言う意識のみ残っていて

肝心の「どちらがそれか」という点の記憶が薄れていることがよくあるようです。

だから例えば

記憶する際に「三角州の前を船が通っていく画像」を頭に浮かべて覚えるとか、そういう工夫が必要なんですが

復習と言うのは、こういう記憶の不備を思い出すための機会である面もあるのです。

 だから「思い出せない」と思ったら

もう一度一生懸命にノートに書き連ねる前に

「どうして忘れてしまったのだろうか」

「次回それを防ぐにはどうしたらいいのだろうか」

という事をよく考えることが大切です。

そうでないと、また次回「あれどっちだっけ」ということになりますから・・・

 今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。

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