論理的でないように感じる事
学習をしていると論理的でないように見える事が結構出てきます。
科学は論理によってすべて説明されると思っていると
意外にファジーな事やすっきりしない事があって
「何だかよくわからないな」と思うこともよくあります。
ましてや社会科学では社会のさまざまな利益衡量によって成り立っている部分が多く
たとえば法律学では一つの論点について複数の説がある場合に
自然科学のようにどれかが真実により近いというような形ではなく
対立する複数の利益の中から、どの利益を法解釈上重視するかによって
結論が変わってきたりします。
ただ、だからと言って論理的でないというわけではなく
どの見解もその結論を導くための過程では論理が使われていくので
筋道がはっきりしていることは間違いがありません。
論理ではなく暗記と考えてしまうということ
しかし学習者は得てして「勉強は暗記」と思い込んでしまう場合が多いかもしれません。
暗記してしまえば手っ取り早く正解を得られるので
それ自体は一つの有効な方法ではあるのですが
あまり関心したやり方ではないです。
応用が利かなかったり、何より実は丸暗記は大変効率が悪い学習法だからです。
暗記のやり方については、過去にたくさん記事を上げているので、そちらを参照いただくといいかと思いますが
記憶の塊を作ったり、鎖をつなげるようにしていったりすることで
覚えることは要領よく頭の中に整理されていきます。
暗記を中心の学習をしている人は
こんな質問が出たときに、おそらくどう解答したらよいかわからないかも知れません。
「0は偶数ですか?」
定義から自分の頭で考える
偶数については小学校で学習を開始しますが
おそらくそれが2,4,6,8,10…と続く数くらいにしかイメージがない方がほとんどだと思います。
中学で偶数を2nであらわしたりする式による説明の学習で
ようやく偶数は2の倍数であることを実際に意識する生徒がほとんどです(実は小学校でこれもならっています)
正確には偶数は2で割り切れる整数です。
このことは小学校の算数の教科書にはっきり書いてあります。
「これでわかるね」と
先ほどの「0は偶数か?」の質問の答えを考えさせようと生徒に言っても
知識として知らないと生徒は決して「わかります」とは言いません。
考えないと言った方がいいかもしれません。
しかし、偶数が整数であるならば0も整数ですから
0が2で割り切れるか考えればいいだけのことなのです。
0÷2=0ですから0は2で割り切れます。
つまり0は偶数です。
そしてこれに似た質問として負の数も偶数になるかという問題がありますが
もちろん負の偶数もあります。
たとえばー4は2で割り切れますよね。ー4も整数(負の整数)ですから、偶数の定義からそれが正しいことがわかるのです。
ちょっとしたことでも、定義は何か考えてそこから自分の頭で推論する
そんな思考方法ができれば、学習と言うものは大変楽しいものになります。
学習は「誰かに何かを教えてもらう」ことではなく「自分がいろいろな知識や情報を得る」ことです。その際に利用するのが先生であったりネットであったりするというのが正しい学習の姿なのです。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。