ピン札
よく「結婚式はピン札で」「お葬式はピン札はダメ」という事を言われます。
ピン札と言うのは、しわのない新しい、文字通り「ぴんとしたお札」というイメージを多くの人が持っていると思いますが、
まさにその意味では「この日を待ちわびていた」という感覚で出すということから
結婚式には「ピン札」、お葬式では「ピン札は✕」とされているようです。
少し考えすぎのような気もしますが、もらった人の気分としては、そう思う人もいるのかも知れませんね。
でもこの「ピン」と言う言葉、「新品(しんぴん)」「ぴんとした」という事以外にも実は意味があります。
pinta
ポルトガル語でpintaという言葉があります。これは「点」を表す言葉ですが
その点がたとえばさいころの「1」の目が赤い点であらわされていることなどから
「1」とか「始まり」というような意味で日本語では使われるようになったと言われています。
そこで「初めて使うお金」あるいは「スタートのお金」と言うような意味で「ピン札」と呼ばれるようになったのではないかと思われます。
ピンからキリまで
同様な意味で「ピンからキリまで」という言葉があります。
これは「最初から最後まで」という意味であったり「最上のものから最低のものまで」というような意味で使われますが
「ピン」の方が「1」で「最初」あるいは「最上」というニュアンスから生まれたのではないかと思います。
反対に「キリ」については結構諸説があるようです。
「最後の」とか「末尾で」ということで「限り(かぎり)」から「キリ」となったという説が主流のようですが
これもポルトガル語からという考えをする人もいるようです。
さらに花札の12番目(ラスト)の絵が「桐(きり」であることから「キリ」と言われるようになったという説もあります。
こんな日常でよく使う言葉にもそれぞれ面白い語源があってなかなか楽しいですね。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます