受験シーズン到来
大学受験や中学受験については、予備校の触れ込みもあるため、かなり早い時期から受験シーズンと呼ばれるものが到来するように世間では言われますが、
さすがに夏休みを過ぎれば高校受験を含め、すべての受験生がいわゆる受験シーズンを迎えることになります。
受験シーズンのとらえ方は人それぞれですが、受験の年において夏休み以降ものんびりというのはなかなかメンタル的には難しいことです。だから逆に「さあ受験シーズン」と思っておけばかえって落ち着くものです。
まあ受験シーズンの定義はともかく、志望校が最初からきちんと一貫している人は別として、
この時期から志望校を絞りこもうという人もたくさんいるのではないかと思います。
志望校を決めている生徒とそうでない生徒
中学生でも高校生でも、多くの場合自分の最終的な進路がはっきりと決まっているという生徒はそんなに多くありません。
世の中の経済状況が芳しくないためか、普通科に進学する生徒の割合が以前より相対的に減ってきているような気もします。
けれども、だからと言って誰もが早期に自分の進路を絞り込めるものではないというのは、いつの時代も変わりません。
これについては中学生であれば、高校へ進学した後にゆっくり考えていけばよいと思いますし、高校生であれば、大学や専門学校へ進学した後に考えても遅くはありません。
しかし直近の受験校(志望校)については選択を誤って後悔をすることも少なくないので、その決め方については慎重さが必要だと思います。
志望校を選ぶ基準は何か?
では将来何をやろうかはっきり決まっていない生徒が、志望校を選ぶ基準は何でしょうか。
通いやすさや学校の勉強についていけそうかどうか
部活などの活動に自分の希望するものがあるかどうか
勉強したい内容の学科であるかどうか
学校の雰囲気や評判等々
いろいろな要素があると思います。何を基準に選ぶかはやはり本人と保護者次第になります。
まず、ここで一つアドバイスをしておきたいことがあります。
それは、「3年間通う自分を想像して考える」ことが大切ということです。
何となく自分が通うことをリアリティーをもってとらえていないで受験をして入学してしまうと、時に「こんなはずではなかった」ということも起こります。
入学式が終わって「何でこんな学校に入ったのだろう」と思ってしまったという話は、過去にも結構聞きました。
また実際に、それで学校を辞めてしまったという話もあります。
そんな悲劇にならないようにするには、現実味を持って検討をすることと、できるだけ学校見学に行くことをお勧めします。
実地に見て夢が覚めることもあれば、実地に見たら、予想外に行きたくなったということもあります。割と重要なポイントだと思います。
校風などの雰囲気は、実際に行ってみないとわからないことは多い気がします。
偏差値レベルだけを基準にしないほうがよい
学校を選ぶ基準として、 どうしても学校の偏差値レベル、つまり自分が受かることができるかどうかで学校を選ぶことが多いと思います。
もちろんこれは当然のことなのですが、 よくある例として、偏差値のみで「受かる学校に行く」という基準を立ててしまう生徒がいます。
これは受験なのでありがちという気がするかもしれませんが、実は非常によくありません。
確かに受験直前にシビアに受験校を決める段階で、それを基準に受験校を変更するのはありだと思います。
でも受験の1年前くらいからそういう基準で学校を選んでいくと、少し学習状況が悪化すると心配になって受験校を受かりそうな学校に変えるということになります。
こういう場合、受験校に対してそこに受かりたいと言う思いが広がっていかなくなり、学習の動機づけが上手くできなくなってしまう場合も起こります。
だから、「受かることができそうかどうか」というのは最初に基準にしてはダメなんです。
まず志望校をしっかり選んで、その後で「受かる可能性は?」ということを問うべきです。
行けるかどうかではなく、行くつもりかどうかが重要
私の経験談をします。
大学受験の重要な時期に、私は結構楽しいことがたくさんあって遊んでしまっていたという話は前にしました。
バンド活動やら、オートバイやら、街に出てふらふらしたりするのが楽しくて受験に身が入っていませんでした。
受験の半年くらい前に進路調査がされた際に、志望校に東京の有名私大をずらっと並べて書いたら、進路指導の先生にかなり否定をされました。
それはそうです。
当時はとても不満に思いましたが、偏差値が全く届いていない、遊んでばかりいる受験生に「行けるわけはない」というのは、正しい進路指導だったのだと思います。
ただ、私は本当に行きたかったのです。
そして工夫をして勉強をすれば、逆算してたぶん行けるという勝算もありました。だから本気で書いていました。
正直な話、高校2年までは東大を考えていましたが、
さすがに半年では東大は無理ということで、遊んでしまった自分を反省しつつ、自分の中ではかなり妥協をして決めたと思っていたくらいです。
それでどうなったかと言いますと…
先生の反対を押し切って、いや先生の苦言が逆にバネになって、半年間集中して追い込みをかけました。
希望した大学は全部で6~7校あったと思いますが、そのうち5校くらい合格したと思います。
一番の本命の大学も合格しました。
前にも書きましたが、直前の模試の判定はEでした。でも受かりました。
受験で一番大切なのは、間違いなく「受かりたい」という気持ちの強さだと思います。
「合格できるところに行く」というプランは、その一番大切な「受かりたい」という気持ちを弱めてしまうやり方のような気がします。
だから、どんな理由かは問いませんが、「受験をする理由をしっかり考えて受験校を決める」これこそが受験で成功するための単純な秘訣だと思います。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。