段取りの悪さ
机の上に雑多に散らかしたものがあり、ジュースがこぼれています。食べ残したものが置いたままになっていて、読みかけの本が何冊も積み上げられています。床にはごみがたくさん落ちていて、容易に片付けられそうにありません。
さあ、あなたならどこから手をつけますか?
色んなやり方があるかと思いますが、段取りの手順の上手下手によって掃除にかかる時間は変わってくることでしょう。
こんな時、段取りの下手な人は、ちょっと机を片付けては、やりかけのままごみを拾ったりして、無計画に目についた所をランダムにやって、時間ばかりかかったりします。
勉強についても同じです。
テスト対策をやろうとした時に、うまく段取りをしないままスタートして、結局時間ばかりかかり、十分な対策になっていないというようなことが、時にあるのではないかと思います。
企画プロデュース力は学習内容の理解とは別
勉強と一言に言っても「学習内容を理解する」という意味での勉強ばかりではありません。
計画を自分で「プロデュースする」ということも、広い意味の勉強には含まれています。
こういうセルフプロデュース力の有無が、意外にテスト結果や成績の向上に影響をしていると思われます。
問題は多くの生徒が、こういう能力が必要であることを全く意識したことがないということにあります。
「とにかく中身を覚えればいい」という感覚で、手当たり次第に学習を進めていくので、ちょうどうまく進むときにはいいのですが、
タイミングが悪いと、色々な面で間に合わないという事態が多々生じます。
ただ、これは学習計画を立てるということと全く同じではありません。
よく生徒が学習計画書を書いてそれをやろうとしているのを見ますが、それは課題消化計画に過ぎない場合があります。
「課題を一通りやったらテスト対策が完成する」と思い込んでいる生徒が、実に多いのが現状です。
「対策」の意味
たとえばテスト対策は、言うまでもなく課題を完成させることに尽きるものではありません。
課題が一通りできても、その内容が頭に入っていなければテストで得点することは難しいでしょう。
事実、何かを参照しながら課題をゆっくりやっていて、テストの前日にもまだ完成せず、
テストを受けたが、ほとんど暗記が出来ておらず得点ができないのを、「あんなに勉強したのに」と言っている生徒がいますが
勉強時間は費やしていても、「対策」と呼べる時間はほぼなかったと言えるでしょう。
テストで実質的に得点するための準備が「対策」です。形だけやっている時間がすべて「対策」になるわけではありません。
セルフプロデュースのやり方は簡単
テスト対策を成功させるコツは、このような、自分の学習について企画運営していくセルフプロデュース力をつけることにあります。
上記のように、多くの生徒はこのことに無自覚ですが、学習内容だけですべて上手く行くという誤解を一刻も早くなくしていくべきです。
テストから逆算して、何をやっていけばいいのかを考えるということがまず重要であるということをしっかり意識していくことが大切です。
そのために必要なことは、まず取り掛かる際に段取りを考えることです。
セルフプロデュースと言ってもやるべきことは変わりません。それを事前に意識できるかどうか、やっている最中もプランの全体像を描けているかどうかが違うだけです。
①やるべきことの分量と困難さを確認して
②期限を設けて
③期間ごと(たとえば1日ごと、1週間ごと)のノルマを作り
④消化度合いを見て進めていく
これくらいの事でいいのです。慣れれば簡単なことです。
誰かに言われればできることだと思いますが、自分自身では「何とかなるさ」となぜか過信していることが多いように思います。
しかしこういう周到さが長期的に見れば必ず成績の向上の度合いに影響を及ぼしてきます。
一度考えてみてください。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。