【苦手の仕組み】「不定詞」がわからないのには理由があった。

苦手は何回やっても・・・

 自分が学習をしていて同じ科目でも、「この単元は良くわかる」というところと、

「この単元は何回やってもさっぱり」「理解したはずなのにすべて✕になる」といったところがあると思います。

得意な所はそれを伸ばしていけばいいでしょうが、苦手な所にはどう対処すればいいでしょうか。

誰もがふと立ち止まって考えることです。

でも苦手な事には「苦手になる理由」があり、苦手の仕組みと言うようなものが必ず存在します。

今回はそんなことについてお話してみたいと思います。

中学英語で苦手と言えば…

 例を挙げて説明します。

中学校の英語の苦手単元と言ったら、まずこれが出てくるのではないかという単元と言えば「不定詞」です。

不定詞については、本当に多くの生徒が苦しんでいます。

 でもなぜ皆が苦手になるのか、その苦手の仕組みはどのようになっているのでしょうか。

 まず一番多いと思われるのは、

最初からよくわかっていない

という場合です。

 大体の先生はおそらく「不定詞とは to +動詞の原形」「意味がいくつかある」というような説明をすると思うのですが、

実はその時点でかなりの生徒が、「一体何を言っているのか?」という感想を持ちます。

でもこれは無理もないのです。

国語と同様に英語にも文法がありますが、普通に学ぶ国語には動詞や名詞はあっても「不定詞」はありません。

英語の学習をしていて突然「不定詞」が現れても、その意味が上記の話だけではつながりません。

「不定詞」とはその名の通り、品詞としての使われ方が複数あり、1つだけに定まった品詞としてでなくいくつかの品詞の役割をするものという理解が必要なのです。

不定詞が分からないのは、その全体像を知る前に細かい用法や練習を始めてしまっているからです。

苦手になる物事の場合多くは、このように「一体何のこと?」と思っている間にどんどん話が進んでいき、わからなくなってしまったという事が実に多いように思います。

不定詞の用法

 不定詞に話を戻してざっと説明をします。

簡単に言うと、run(走る)と言えば「動詞」、ball(ボール)と言えば「名詞」ですが、

「to +動詞の原形」たとえば「to run 」とか「to swim」という形になると、

それが「名詞の役割」「副詞の役割」「形容詞の役割」を果たす言葉になっている便利なものだということです。

①「名詞の役割」をするので、「~すること」という意味で訳す場合があります。

②動詞などをかざる「副詞の役割」をするので、「~するために」という意味で訳す場合があります。

 たとえば「テニスをするために公園へ行く」なら、「行く」という動詞を「テニスをするために」という言葉が修飾しています。

③名詞などをかざる「形容詞の役割」をするので、「~すべき」という意味で訳す場合があります。

たとえば「食べるべき何か(食べ物)」なら、「何か(something)」という名詞を「食べるべき(to eat)」という言葉が修飾しています。

 実に多くの生徒が、不定詞の問題を大量に解いていても上記のような一番の基本的事項を知りません。

何となくそのときのイメージや周りの文脈で不定詞を訳しています。

 そのためたとえば、

I want to eat something.

I want something to eat.

この二つの違いがわかりません。

まずこういう基本的な考え方をしっかり確認することが重要です。これを怠って学習を進めると先へ進むにつれて混乱が大きくなるばかりです。

 上記の英文は、1つ目(上の文)は「私は何か食べたい」で、

want to eat(食べたい)は直訳すると「『食べること』を欲する」で名詞的な意味の不定詞です。

2つ目(下の文)は「私は食べ物が欲しい」で、

something to eat(食べ物)は直訳すると「『食べるべき』何か」で形容詞的な意味の不定詞です。

 最初にこういう意味の違いを丁寧に学べば、さほど難しいものではないのですが、意味をしっかり把握しないで問題演習に突き進むために難しくしてしまっている生徒が多いように思います。

 だから今有効なのは、こういう基本の理解をもう一度やり直してみるという学習だと思います。

苦手への手配が足りない

 もう一つ、苦手をなかなか克服できないもう一つの理由は、

苦手に対する自分自身の手配が足りないということがあると思います。

「なにかできないな」「いつも間違うな」と思いつつ、そこを掘り下げて一からやり直したり、混乱しているのはなぜなのかをしっかり確認しなかったりして、

そのままにしているという場合が実に多いように思います。

もつれた糸をほぐすように、丁寧に1つずつやり直しをして

自分の弱点を1つ、また1つと消していく、そういう感覚と意識が苦手を減らしていきます。

 なかなか苦手が減らないと言う場合には、

自分自身の苦手な所をよく察知できていない

あるいは察知しても手当てをしない

このどちらかではないかと思います。

この点についてもう一度しっかり振り返って見ると良いと思います。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。

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