受験数日前に過去問題をやることは?
受験直前にやってはいけないこと、やることを昨日記事にしましたが、今回もその続きを書きたいと思います。
今回は過去問題の直前利用法です。
まず、受験数日前に過去問題をしっかり解くというのはやめた方がいいと思います。
直前の不安な時期に問題を解くと、どうしても自分ができるかどうかを過剰に気にすることになります。
そのため、難しい問題に意識が行ってしまい、直前にやるべき基本の確認の時間を奪ってしまうこともありるからです。
直前の時間は限られています。
過去問題が気になるなら、全体像を確認するために利用するのが良いでしょう。
出題予想は何も塾の特権ではありません。
入試直前には、いろいろな所で出題予想がされます。
私の塾でも公立一般入試の出題については予測して、的中することもよくあります。
しかし出題予想は、何も塾の特権ではありません。
自分で過去問題を真剣に数年分やってみると、出題のサイクルとか言ったことも含めて、次にどこが出そうかはある程度わかるものです。
予想は他人がするものと思っていると気づきませんが、問題を解くうちに先を読めるようになるのは、受験生なら実は当たり前のことなのです。
逆に出題予想をやっている人も、詳細なことまで詰めてなくて、大した予想になっていないような場合もたまに見かけます。
たとえば一時期愛知県入試で、例年数学で一次関数が三関図(三角形と関数を絡めた問題)か文章題のどちらかの形で出題されることは、当時過去問題を見ればすぐわかることでした。
でもいろんな予想をしているネットやTVや出版物を見ると「今年はここが出る!一次関数と図形」とか書いてありました。
「それ過去問題一回見ただけでわかります。予想というほどのものじゃないですね」という感想を持ったものです。
でも、過去問題を解いていても自分の頭を使って観察をすることをしないでいると、凄い予想をしてもらったような気になってしまうから不思議です。
逆に自分の頭で「何が出るのか?」ということを普段考えていると、「ここは出そうかな」ということはどんな試験であっても容易に想像がつくものなのです。
ポイントは常に「自分の頭で考える」という事にあります。
直前に予想して最後に押さえる
でも「受験直前の今になって言われても」と言いたい方もいると思います。そこで直前にやれる有効な方法をお伝えします。
それは過去問題を「眺める」という方法です。
上記で書いたように、直前に過去問題を解くのは得策ではありません。
そしてこの時期に問題を解いていると、問題に入れ込み過ぎてしまうのが普通ですから、仮に解いたとしても、冷静に出題を予想することなんてできません。
でも、過去問題をのんびりと「眺めて」見てください。
「ああ一昨年はこれが出たのか」「去年はこれだから…」「今年はここが来るかな?」と言った風に自然と予想ができます。
そして「あっ!ここ心配」というところが必ず出てきます。それを急いで手当てするのです。
とても効率の良い対策法だと言えます。
公立入試の出題予測を講座の授業でやることがよくあります。
しかし見ていると、予測をまとまった形で塾からもらうのはとても合理的ではあるものの、どうしても他人事になってしまう生徒は多い気がします。
そういう生徒にとっては、自分の頭で過去の出題を一覧して、全体像を見ておくと言うのも、実は受験前に有効度が高い優れたワザではないかと思います。
ポイントは「解く」のではなく「眺める」ということです。
そうすると、直前にやることが自然にわかります。
ただ、当たり前のことですが、新しいこと、難しいことは決してやってはダメですよ。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。