同訓異字
日本語と言うのはなかなか海外の人にとっては難しい言葉のようです。
特に同じ発音をしているのに意味が異なる言葉が多くて、理解できない人も多いかもしれません。
たとえば一休さんの逸話で、「このはしわたるべからず」と書かれている橋を、「橋(はし)の端(はし)でないところで渡る」なんて、駄洒落的な面白い話もあったりします。
更に話を複雑にしているのは、同じ読み方をする漢字がたくさんあるということですね。
だからこそ子どもたちは一生懸命に漢字の学習をするのですが、割と音読みの学習に重点はかかっているように感じることがあります。
日常生活ではやはり訓読みをすることが多いので、もう少し「訓読みが同じ漢字=同訓異字」の勉強を厚くするのも良いかも知れません。
「助ける」と「扶ける」「援ける」
いわゆるhelpの意味の「助ける」はよく使う言葉ですが、別の漢字で「たすける」を表現している場合があることにお気づきの方も多いかと思います。
たとえば「扶ける」というのも「たすける」と読みます。
この場合の「扶ける」は生活が苦しいという場合に金銭面で扶助することを言います。
元々「扶」にはわきから支えてたすけるという意味がありますが、「扶助(ふじょ)」と言う言葉が示すように「経済面での助け」という意味あいが強い言葉です。
さらに「援ける(たすける)」という言葉もあります。
「支援(しえん)」という言葉があるように、色々な面で「後押しをする」といった場面でこの「援ける」は使われます。
こういう漢字の訓の意味の違いを見分けるのによい方法があります。
それは上記のように「扶ける」なら「扶助」、「援ける」なら「支援」というような2字熟語を思い浮かべてその意味を考える方法です。
元々漢字にはその本体となる意味があるので、このようにすれば意味をつかみやすいのではないかと思います。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしてまいります。