新しい教科書
生徒たちは新学期が始まると新しい教科書を手にします。
真新しい教科書はいいものです。受け取った瞬間、新しい一年のことを考えて胸が弾みます。
新型ウィルスで休校になっている今年も教科書は配布され、それを手にできることは同じです。
そして 塾のワークも同じです。
年度が始まると生徒たちは新しいワークを手にして、うれしそうに問題を解き始めます。
どんなに勉強が苦手な生徒でも、新しいテキストを手にしてそれを前にワクワクするということは共通ではないかと思います。
「どんな新しい内容があるのだろう」
「今年はどんなことを勉強できるのだろう」
期待の大きさは人によって違うかもしれませんが、
胸が高鳴ることは同じです。
勉強が苦手な生徒でも
「ああ、また苦痛の種が増えた」
などとは決して思わないものです。
好奇心を妨げるもの
新しいことを学ぼうとするときには好奇心が生じます。
だから、スタートラインでの気持ちは皆同じなんだと思います。
ではどうして勉強を嫌だと思ったり、興味を無くしたりするということが起こるのでしょうか。
それは実はちょっとしたことから起こります。
新しい内容の学習をし始めたら案外うまく進んで、意外に自信がついて弾みになったという生徒もいれば、
逆にこれまではスイスイ学習が進んできたのに、新しい教科書で新しい内容になった途端に、何だかよくわからなくなって
それをきっかけに勉強が嫌になってしまうようなこともあります。
これは勉強を進めていく推進力が、客観的なものというよりも
「わかる楽しさ」というような、あくまでも主観的なものだという証拠になるかと思います。
人は難しい問題であっても、
「自分にはきっと解ける」と思えるならば、やがてそれを解けるようになりますが、
「もう自分には無理だ」と思えば、
どんな易しい問題も解けなくなるものなのです。
好奇心を妨げるもの、
それは他ならぬ自分自身の心だと言えるでしょう。
間違えることを失敗ととらえないこと
好奇心が簡単に失われてしまう生徒は、
好奇心が足りなかったというよりも、
わずかのことで自信を失ってしまう傾向が強いのだと思います。
間違いが数問続いただけで、もう頭を抱えたりする生徒はたくさんいます。
あともう少し間違いを繰り返せばパターンがわかるのに、その手前で「自分には無理だ」と引き返してしまうのです。
でも、思い出してください。
初めてあなたが服のボタンを留められるようになった日のことを。
2、3回やってあきらめてしまいましたか?
「自分には無理だ」と
途中で思いましたか?
おそらくほとんどの人は、
「できるに決まっている」「でも今はまだできない」
と思っていたのではないでしょうか。
勉強ができるようになるコツも実はここにあります。
できるに決まっているが、その方法がまだわからない。
これが勉強をして伸びていくために最も重要な意識です。
この意識を持てるかどうかで、その先の学習への取り組みや効果が全く異なってくることを私たちは知っています。
間違いは失敗ではなく、ただの途中経過に過ぎないのです。
だから間違うことを恐れてはいけません。
たくさん間違って、そこから正解を出せるようにしていければいいのです。
ゲーム気分で楽しんで間違いをしましょう。
そして間違いより少し多く正解を出していきましょう。
そうすればあなたの勉強の推進力はいつまでも失われないことでしょう。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。