

これから梅雨の季節がやってきますが、梅雨の季節に咲く花と言えば紫陽花(アジサイ)ですね。
今年4月の終わりごろに、ふと庭に紫陽花があるのに気づいて写真を撮り、
インスタに画像をアップしました。花もつぼみもないただの葉っぱだけの写真です。
新緑の色がとても目に焼き付いたので紹介をしたのですが、
意外にも見てくださった方や「いいね」を下さった方が多くて驚きました。
「何となく目を離せない」
そんな緑色だったからかもしれません。

光を浴びて生命力に満ちている紫陽花は、私たちに何か力を与えてくれるようにも見えます。
その時は、ちょうど新型ウイルス問題で緊急事態宣言が出される頃でしたので、
私も「自然の美に癒やされたい」という気持ちが大きかったのかもしれません。
しかしそれ以降、この紫陽花からは本当に目が離せなくなってしまいました。


次第につぼみが大きくなり、通るたびに
「どんな花が咲くのだろうか」と気になり始めました。
と言うのは、紫陽花の花についてこれまでそんなに興味もなく
昨年どんな花が咲いたかさえ記憶がなかったからです。
本当にふとしたきっかけで、気になり始めたのです。


紫陽花と言うと、雨に咲く花というイメージもありますが、
葉に水滴がついている姿も、自然を感じさせて素敵です。
「瑞々しい」というのは
まさにこんな様子を言うのでしょう。

そしてやがて花が咲き始めました。
まず驚いたのは、紫陽花だからまん丸の手まりのような花が咲くと思い込んでいたのですが、
実際に咲いたのは星の形をした小さな花たちでした。

「紫陽花じゃなかったかな?」と思って調べて見たら
これは日本に元来自生していた原種のアジサイである「ガクアジサイ」でした。
ガクアジサイ(額紫陽花)は、真ん中にある小さな両性花(雄しべ雌しべがある花)の周りを装飾花が囲って咲くタイプの紫陽花です。
周りの花(写真では白い星の形に見える花々)は装飾花だったのです。
装飾花が額縁のように囲って咲くので、額紫陽花という名前がついたとのことです。
普段よく見る、手まりのように咲くアジサイは「西洋アジサイ」です。

しかし、見れば見るほど白い花は星に見えます。
天空で白い星がきらめているかのような錯覚を受けてしまいます。


そうこうしているうちに、時期を迎えたのか
白だけでなく青紫の紫陽花も咲き始めました。
予想外の事態に胸を躍らせてしまいました。



益々美しく目を離せません。
たかが庭の紫陽花なのに、目を凝らして見ていると
この世界の美しさがギュッと凝縮されているようです。



そしてさらに赤紫の花も咲き
まさに「色とりどりの」花々が
咲き誇る時期を迎えたのです。


光の中に咲く花は
私たちの疲れた心を一瞬で癒やしてくれます。
この地上に生きているのは、私たち人間だけではありません。
「明日からも頑張って」
そんな応援の声が聞こえてきませんか?
