【自己分析の力】「なぜできないか」に気づく力とは?

「わからない」→「できない」ではいつまでも同じ

 学習を進めていて、どうも特定の科目が苦手であるとか

ある単元がよくわからないとかいうことがあります。

そのときに、もちろんその内容をよく確認して

「どこに勘違いがあるのか」

「そもそも理解していないのではないか」

「ミスの出方はどうか」

などを検討することは必要です。

 でもわりと見られるのが

①「ここはわからない」→確認をする・聞く→「わかった」

②「ここもわからない」→確認をする・聞く→「できない」→「ここは苦手」

という単純なことを繰り返して

いつまでたっても②を減らせないという状況です。

 なんとなくできないまま、再度教えてもらってもその時はわかるのに、しばらくするとまたわからないままになる

そんなことが結構起こります。

 苦手を抱えていて克服がなかなかできない生徒には、よくある例です。

どこに問題があるのか

 でも「間違ったことについて、正しいやり方を聞いて直していくのがどこが問題か?」

という疑問を持たれるかも知れません。

でも実は問題が潜んでいるのです。

 間違いをしたときにやらなくてはいけないことは、

A その間違いが生じた直接の理由を確認して学ぶということ

だけではありません。

学習が軌道に乗っていて順調なときにはそれだけでもうまく進むでしょう。

 しかし苦手になるような所、繰り返し間違えてしまうようなことが起こる場合には

B 「なぜ自分にだけその間違いが起こるようになったのか」

という学習のあり方を含めた理由を考える必要があるのです。

他人任せの学習は最終的にはうまくいかない

 たとえば

連立方程式の計算を学習したときに

加減法のやり方を一生懸命覚えて、自分ではできるようになったと感じます。

ところが問題を解くと、なぜかすべてといっていいほど誤りになっています。

 先生に間違いの理由を聞くと、やり方を丁寧に教えてくれます。

どうやら加減法の式同士の筆算で符号の取り違えをしているのが、大きい原因のようです。

そこで先生に言われた通りのやり方(本人はそう思っている)を使って解いてみます。

 でも今回もまったく正解になりません。

だんだんイライラしてきます。

再度先生に聞きます。

先生は前学年の「式の計算」の復習のようなことをさせます。

+-の単純な計算です。

「馬鹿にしているのか」と思って解きます。

半分くらい正解ですが間違いもあります。

「ちょっと忘れていたかな」

 そう思ってその問題は切り上げて

再度先生にやり方を聞くと、最初の説明と同じことを言います。

「この先生だめだな」と思ってしまいますが

解いてみても一向に解けません。

「ここは苦手だ」「自分には向いてない」

ということであきらめてしまいます。

 どうでしょうか。少し極端な例を挙げてみましたが

苦手になる経緯はこんな感じが実態かも知れません。

 どこに問題があったのでしょうか。

自分で学習を考えるということ

 実はこの生徒は、自分の学習であるのに

先生に言われた事以外で

自分の頭では、「学習」ということについて1つも考えていないのです。

 まず、「加減法のやり方」について自分が誤解して覚えてしまっているのに、

「ひょっとしてこのやり方は違っていないかな?」という疑いを持っていません。

先生に「聞く」という受身の姿勢しかありません。

 また、「先生が戻り学習として『式の計算』を出してきたのはなぜか」

普通に考えて、そこに自分のミスの原因があるということに気づかなくてはいけませんが、半分しかできないのに不安にもなっていません。

まあ先生の説明不足という場合もあるとは思いますが・・・

 さらに「なぜさっきのやり方で自分ができないのに、先生はまた同じやり方を説明するのだろうか?」

「ひょっとして自分がしっかり聞いていないのか?」

というような疑問も持ちません。

 総じてすべてが受動的で

「説明を聞いていけば自動的にできるようになる」

ということを疑っていません。

 勉強ができるようになるには

上記にあわせて言えば

A 学習内容を学ぶ

ということに加えて

B 自分の学習をセルフプロデュースすること

が必要です。

Bについては難しそうに聞こえますが、

簡単に言うと

「『自分の学習はこれで大丈夫か』ということを常に疑って考えること」

と言って良いと思います。

 受動的に「人に聞けばそれでOK」と考えていると

なかなかこの点がカバーされなくなり

苦手が出そうになった時に対策ができなままとなってしまいがちです。

 もちろんすべて自分で解決できるはずもありませんので

疑って考えてもわからないということは、よく起こると思います。

そのときは先生なり他の人なりに相談をすればよいのです。

 ただ、学習が受身になっている生徒は

この相談をほぼしません。

逆にどんどん変化してできていくようになる生徒は

そのときの成績が悪いとしても

「学習のやり方」についての質問を教師に投げかけることが多いと思います。

「先生、私計算のときにプラスとマイナスで間違えることが多いかも知れません。どうしたら直せますか?」

「先生、加減法をやっていると途中で符号が間違いだらけになるけど、これはどうして?」

「先生、数学のこういう計算がぜんぜんわからなくなっているけど、何でかな?図形は楽勝なんだけど」

こんな質問でいいのです。

ポイントは「学習のやり方」の質問であるという点です。

 苦手が多いというお子さんの場合には、

目の前の問題とは対峙していても

「自分の頭で学習ということについては考えていない」という可能性があります。

こういう「学習のやり方」について

自分で考えるようにする方向でのアドバイスをされると良いと思います。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。


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