対策学習の無駄はどこにあるのか?
皆さんは、テスト対策を行うときに一番無駄なことは何だと思いますか?
「準備に時間がかかる」とか
「課題がなかなか終わらない」とか
「難しい問題で止まってしまうこと」とか
色々な理由が浮かぶと思います。
でも実際に最も無駄を生じていることは何かと言えば・・・
「できることの繰り返し」
これに尽きると思います。
これほど時間を削ってしまうものはありません。
時間の割に得るものが少なくなってしまいます。
テスト前の対策時においても、生徒の様子を見ていると
できる問題を何回も解いて、できることを確認する時間があまりに多い気がします。
ミスポイント重点学習法
では、具体的「できることの繰り返し」をなくすにはどうしたらよいでしょうか?
シンプルですが非常に時間短縮効果のある方法として、ミスポイント重点学習法があります。
これは1回やったときにできなかったものにチェックを打ち、できたものは2回目はやらないというやり方です。
時間があればこれを更に繰り返していきます。
繰り返しをする場合には、本来ならチェックを新しく付けることは減っていくはずですが、不思議なことに同じ所にチェックが重なることも多く、弱点というのははっきりとあるものだなと納得したりします。

ただ、やるべき分量が非常に多かったり、難易度が高いものが多い場合は、一度できても2回目に間違えたりするので、このやり方ではうまくいかないことがあります。
だからオールマイティーな手という訳ではありません。
解答書の活用
次に、これがおそらく一番多いと思いますが、一生懸命問題を解いていて、分からない場合に意地でも答えを見ないという生徒がいます。
自主学習の様子をみていると、手がかりもヒントも見ず、ずっと問題を読んでいます。
それで自分で何とか(誤っている)式と答えを書いています。
一問終わったので、さて次は解答を読んで確認するのかなと見ていると、確認はせずにまた次の類題をやっています。
当然やり方が違っているので、次も間違っています。
予定された範囲全部の問題を解ききり、その後解答を見て確認するという手順を自分に強いてやっているのだと思われますが、沈思黙考の時間ばかり長く大変解くのに時間がかかります。
「問題を解くときに答えは見てはいけません」という指導を受けて、それを絶対と思っている可能性がありますが、
自分がまだ自信を持てない範囲の場合、このような無駄なやり方をするのであれば、たとえば、先に問題と解答の説明を読み込んでから問題を解いてみる方がスムーズにできます。
時間にしたら、1回通りを3分の1くらいの時間でできてしまうのではないでしょうか。
また自信のない解答をした場合には、1問ずつ確認をしていかないと、間違った考えのままで複数の問題を解いてしまうので、最初の1問以外はほぼやった意味がありません。
非常に時間を無駄にしてしまいます。
対策が間に合わない生徒にはよく見かける能率の悪いやり方です。こんな対策のやり方は決してやってはいけません。
自分では気づけない
しかし合理的でないやり方をしている生徒は、得てしてやり方を変えることの効果の大きさを知らず、
自分のやり方を変えるという意識自体をなかなか持てないことが多いのも事実です。
だから何回アドバイスしても、相変わらずずっと同じように問題を見つめていたりします。
こういう場合には、周りの複数の人がアドバイスをすると、あるとき、ふと自分のやり方の間違いに気づくことがあります。
もしお子さんのやり方がこのようなものであった場合には、様子をみてなるべく複数の方が、一言ずつアドバイスをすることをお勧めします。
そのうちの誰かが言った時に本人が初めて「違っていたかな?」と気付く可能性も十分あります。
学習のやり方というものも1つの「習慣」のため、どんなに悪い方法をやっていても
現状を変えていくのには勇気がいるという
いわゆる「現状維持バイアス」がかかり
悪い方法から抜け出せないでいることがあります。
後で考えて見れば「無駄ばかりあったな」と思ったりするのですが
その時はなかなかわかりません。
対策学習では、ほとんどの生徒が勉強時間が足りないと思いつつテストの当日を迎えます。
「あと1日あったら・・・」
大人の方も昔そんな気持ちになったのを覚えて見えるのではないですか?
そんな気持ちにならずに済むためには
やり方を変えていくことが必要です。
そしてちょっとした意識の変化でそれは可能です。
ぜひお試しください。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしてまいります。
ありがとうございます。全くその通りだとおもいます。ほとんどの生徒は無駄な学習習慣に陥っています。根気よく指導していきたいと思います。ありがとうございました。
コメントありがとうございます。あきらめず本人が気づいてくれるようにもっていくことが大切ですね。